Veritas NetBackup™ Appliance アップグレードガイド
NetBackup Appliance をアップグレードするためのガイドラインおよびベストプラクティス
このトピックでは、アプライアンスソフトウェアのアップグレードを計画する際に参照すべきガイドラインとベストプラクティスについて説明します。
アプライアンスのアップグレードを準備する際に、またアップグレードで問題が発生する状況を回避するために、次の情報を活用してください。
現在、アプライアンス環境でソフトウェアバージョン 2.7.1、2.7.2、2.7.3、3.0、または 3.1 を使用していることを確認します。これらのバージョンのみがバージョン 3.1.1 への直接アップグレードをサポートします。
ソフトウェアバージョン 3.1.1 以降では、アプライアンス管理コンソールからアップグレードを実行できます。ソフトウェアバージョン 2.7.3 以降を使用するアプライアンスでは、コンソールを使用したアップグレードがサポートされます。すべてのアップグレードガイドラインを確認して、アップグレード前に必要な操作を実行したら、『Veritas NetBackup Appliance 管理ガイド』のアップグレードの手順を参照してください。
メモ:
アプライアンス管理コンソールは、現在、HA 設定のアプライアンス (ノード) のアップグレードをサポートしません。これらのアプライアンスのアップグレードには NetBackup Appliance Shell Menuを使用する必要があります。
アップグレードする前に必ず完全なディザスタリカバリ (DR) バックアップを実行します。
アップグレードのために十分な容量を確保するために、アップグレードする前に、以前にダウンロードしたリリースの更新、クライアントパッケージ、およびクライアントアドオンのすべてをアプライアンスから削除します。ベストプラクティスとして、すべてのアプライアンスおよびクライアントをアップグレードした後に、ダウンロードしたパッケージを必ず削除してください。
アップグレードするアプライアンスにアプライアンスのバージョン 2.6.0.1 がインストールされたことがある場合、別の方法でクライアントパッケージを削除する必要があります。
アプライアンスのアップグレード前のタスクを参照してください。
アプライアンスの場合も、従来の NetBackup のアップグレードと同じアップグレードの順序に従います。 常にマスターサーバーアプライアンスの更新から始めて、次にすべてのメディアサーバーアプライアンスをアップグレードします。
複数のメディアサーバーをアップグレードする場合は、個別のメディアサーバーごとにアップグレードプロセスを実行する必要があります。
HA 設定のアプライアンスメディアサーバー (ノード) は、一度に 1 台ずつ更新します。両方のノードで、同じアプライアンスソフトウェアバージョンを使用している必要があります。1 台のノードをアップグレードしたら、他方のノードをすぐにアップグレードする必要があります。
NetBackup Appliance の HA 設定のアップグレードについてを参照してください。
従来の NetBackup マスターサーバーがメディアサーバーアプライアンスとともに使用されている場合、そのマスターサーバーの NetBackup にはメディアサーバーアプライアンスと同じか、それ以降のバージョンが必要です。たとえば、メディアサーバーアプライアンスを NetBackup appliance 3.1.1 でアップグレードする前に、まずマスターサーバーの NetBackup をバージョン 8.1.1 にアップグレードします。
対応する NetBackup ソフトウェアのバージョンについて を参照してください。
アプライアンスのメディアサーバーアップグレードの間、NetBackup マスターサーバーがアクティブで動作していることを確認します。 さらに、NetBackup のプロセスがマスターサーバーとメディアサーバーの両方で開始され、実行されていることを確認します。
メモ:
アップグレード中は NetBackup サービスのみをアクティブにする必要があります。 アップグレード中はすべてのジョブを停止しているか、一時停止しているか、または実行を阻止している必要があります。
アプライアンスのアップグレード前のタスクを参照してください。
STIG 機能が有効になっているアプライアンスをアップグレードするか、このアプライアンスに EEB をインストールする必要がある場合、午前 4 時から午前 4 時半の間には計画しないでください。このベストプラクティスに従うと、
AIDE
データベースと監視対象ファイルの自動更新の中断を防ぐことができます。自動更新が中断されると、アプライアンスで複数の警告メッセージが生成される可能性があります。NetBackup クライアントではアプライアンスと同じか、またはそれ以前のソフトウェアバージョンを使用する必要があります。クライアントはアプライアンスよりも新しいバージョンでは動作できません。たとえば、NetBackup バージョン 8.1.1 のクライアントは、バージョン 3.1.1 以降のアプライアンスサーバーのみで使用できます。クライアントのアドオンもクライアントバージョンと同じにする必要があります。
対応する NetBackup ソフトウェアのバージョンについて を参照してください。
NetBackup 管理コンソールの互換性のあるバージョンを使用して、NetBackup サービスを管理します。
NetBackup 管理コンソールには後方互換性があります。パッチリリース (x.x.x.x) コンソールは、1 番目と 2 番目の数字が同一の NetBackup のメジャーリリース (x.x) またはマイナーリリース (x.x.x) と互換性があります。
たとえば、7.6.1.2 コンソールは 7.6 の NetBackup Server と互換性があります。ただし、NetBackup 7.6.1.2 コンソールで 7.5.0.7 NetBackup Server を管理することはできません。以下の表に、さまざまな例を示します。
表: NetBackup 管理コンソールの後方互換性
NetBackup 管理コンソールのバージョン | NetBackup サーバーのバージョン | サポート対象の組み合わせ |
---|---|---|
7.7.3 | 7.7 | 可 |
7.6.1.2 | 7.6 | 可 |
7.6.1.2 | 7.5.0.7 | 不可 (2 番目の数字が一致していない) |
7.5.0.7 | 7.5 | 可 |
7.1.0.7 | 7.5 | 不可 (2 番目の数字が一致していない) |