Veritas NetBackup™ Vault™ 操作ガイド

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Product(s): NetBackup & Alta Data Protection (8.1)

ライブラリからのテープの取り外しについて

ライブラリでのメディアの取り出し方法は、ロボットの機能によって決まります。メディアアクセスポート (MAP) が存在するロボットでは、取り出されたメディアはいずれかの MAP に配置されます。MAP のスロットからメディアを取り外す必要があります。複数の MAP を備えた自動カートリッジシステム (ACS) ロボットの場合、メディアは、メディアボリュームに最も近い MAP (Vault の構成によって異なる) に配置されます。MAP が存在しないロボットでは、ロボットのライブラリスロットからメディアを取り外す必要があります。

メディアの取り出しのタイミングは、即時取り出しまたは遅延取り出しのどちらを行うように Vault を構成するかによって決まります。

即時取り出しを行うように Vault を構成すると、ロボットは Vault セッション中にメディアを MAP に取り出します。ロボットはそのメディアを取り外せるように MAP を拡張します。Vault では、取り出し用に MAP の容量を超えるメディアを選択することができます。この場合、Vault によって MAP にメディアが再度配置され、容量を超えたメディアが取り出されます。すべての必要なメディアが取り出されるまで、この処理が繰り返されます。

遅延取り出しを行うように Vault を構成すると、メディアの取り出しおよびレポートの生成を手動で行う必要があります。この Vault 処理には、MAP の容量を超えるメディアが含まれる場合があります。このような状況の場合、ロボットによって次のメディアセットが処理される前に、取り出されたすべてのメディアを取り外す必要があります。メディアの取り出しとレポート生成は、Vault オペレータメニューから手動で行うことができます。

ロボットは、メディア ID 順およびスロット ID 順でテープを取り出します。Vault は、セッションごとにメディア ID 順で新しいスロット ID を割り当てます。Vault は、[移動対象テープ情報 (ロボット) (Picking List for Robot)]レポートの順にスロット ID を使用します。このため、レポートの順序は取り出されるテープの順序と一致します。ただし、Vault から返却されたテープのオフサイトスロット ID が再利用されている場合は、順序が一致しないことがあります。

メモ:

メディアが取り外されずにタイムアウト状態が発生した場合、メディアはロボットのライブラリスロットに返却され (取り込まれ) ます。タイムアウト状態が発生した場合、『NetBackup 管理者ガイド』のロボット内のメディア管理についての章で説明するとおりにロボットのインベントリを実行します。インベントリの完了後、Vault オペレータメニューを使用して、ロボットに返却されたメディアを取り出すことができます。