Enterprise Vault™ NSF 移行

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Product(s): Enterprise Vault (12.5)
  1. このマニュアルについて
    1.  
      このマニュアルについて
    2. Enterprise Vault についての詳しい情報の入手先
      1.  
        Enterprise Vault トレーニングモジュール
  2. PST 移行の概要
    1.  
      PST ファイル移行の導入
    2.  
      PST 移行ツールの機能比較
    3.  
      Exchange PST 移行ポリシーについて
    4.  
      PST のファイルの内容をアーカイブする場合のパフォーマンスの向上
    5.  
      ホスト環境での PST ファイルの移行
    6. [個人用ストアの管理]ノードについて
      1.  
        フィルタの作成
  3. PST ファイルの所有権
    1.  
      PST ファイルの所有権について
    2. PST ファイルの所有権を判断する PST メッセージのサンプリング
      1.  
        PST ファイルの所有権を判断するメッセージサンプリングの設定
      2.  
        メッセージサンプリングの結果
  4. PST 移行: スクリプト
    1.  
      PST 移行のスクリプトメカニズムの概要
    2.  
      Policy Manager を使った PST 移行処理の実行
    3. PST 移行からの出力
      1. [PSTcheckpoint]セクションのスクリプトによる PST 移行
        1.  
          レポートモードの[PSTcheckpoint]セクション
        2.  
          処理モードの[PSTcheckpoint]セクション
      2.  
        スクリプトによる PST 移行の Enterprise Vault イベントログ
    4.  
      PST スクリプトによる移行のサンプル初期化ファイル
  5. PST 移行: ウィザードの使用
    1.  
      ウィザードによる PST 移行処理の概略
    2.  
      ウィザードによる PST 移行処理の準備
    3.  
      ウィザードを使った PST の移行処理によるユーザーへの影響
    4.  
      ウィザードによる PST 移行処理の開始
  6. PST 移行検索および移行
    1.  
      検索と移行について
    2. PST 検索移行型ツールの設定
      1.  
        PST の検索と移行を管理するために必要な管理者ロール
      2. PST 検索および移行の保存フォルダの設定
        1.  
          PST の検索と移行のための保存フォルダのサイズの決定
      3. PST 検索、PST 収集、PST 移行タスクの作成と設定
        1.  
          PST 検索タスクの設定方法
        2.  
          PST 収集タスクの設定方法
        3.  
          PST 移行タスクの設定方法
    3. PST 検索移行型ツールを使った PST ファイルの移行
      1. PST 検索タスクの実行によるドメインとコンピュータの検索
        1.  
          PST 検索のコンピュータの追加
        2.  
          PST 検索タスクによる NetApp デバイスの識別確認の無効化
      2.  
        PST 検索のコンピュータの選択
      3.  
        PST 検索に含むまたは除外するパスの設定
      4. PST 検索タスクの実行による PST ファイルの検索
        1.  
          移行のための PST ファイルの追加
        2.  
          PST ファイルプロパティの編集
      5.  
        PST 収集タスクの実行
      6.  
        PST 移行タスクの実行
      7. PST 移行の PowerShell コマンドレッド
        1.  
          PST 移行コマンドレットについて
        2.  
          PST 移行コマンドレットの実行
        3.  
          Add-EVPstComputer の使用
        4.  
          Add-EVPstFile の使用
        5.  
          複数のコンピュータかPSTファイルの追加
    4.  
      PstLocatorTask.exe.config 設定ファイルを使用した PST 移行からのネットワーク共有の除外
    5.  
      PST 移行のトラブルシューティング
  7. PST 移行: クライアント主導型移行
    1. クライアント主導型の PST 移行について
      1.  
        クライアント主導型 PST 移行を設定するオプション
    2.  
      クライアント主導型 PST 移行のための準備
    3.  
      クライアント主導型 PST 移行での PST 移行メッセージの編集
    4.  
      クライアント主導型 PST 移行のための PST 保存フォルダの設定
    5.  
      クライアント主導型 PST 移行のための PST 移行タスクの作成
    6. クライアント主導型 PST 移行のためのメールボックスの有効化
      1.  
        PST ファイル提出のためのメールボックスの有効化
    7.  
      ネットワークドライブに保存されている PST ファイルの移行に必要な権限

ホスト環境での PST ファイルの移行

Enterprise Vault がアーカイブするメールアイテムごとに、アイテムの送信者情報と受信者情報を含んでいる XML 文書が作成されます。この文書はアイテムとともにアーカイブされ、Enterprise Vault はインデックス処理中に続けて XML データを使います。

Enterprise Vault は各アイテムがアーカイブされるときに、各アイテムの送信者情報と受信者情報から必要な XML データを構築します。ただし、情報のうちのどれかがアイテムになければ、Enterprise Vault は情報を集めるために、関連した Exchange Server のドメインコントローラへの接続を確立するように試みます。この処理は少なくとも 1 つの Exchange Server がサイトで対象になることを必要とします。

Enterprise Vault が必要な情報を提供するのに利用可能な適した Exchange Server がない環境で PST ファイルを移行すれば、移行パフォーマンスが低下する場合があります。たとえば、この状況は次の場合に起こります。

  • Exchange Server がもはや存在しない、Exchange の古い環境で作成された PST ファイルからレガシーデータを移行します。

  • Exchange Server がないホスト環境で PST ファイルからデータを移行します。

このような場合、アーカイブの間にアドレスのルックアップをバイパスするようにレジストリ値を設定する必要があります。

Active Directory のアドレスのルックアップをバイパスする方法

  1. すべての Enterprise Vault のストレージサービスコンピュータで、次のレジストリキーの下に BypassAddressLookups という新しい DWORD レジストリ値を作成します。
    HKEY_LOCAL_MACHINE
     \SOFTWARE
      \Wow6432Node
       \KVS
        \Enterprise Vault
         \Storage
  2. BypassAddressLookups を 1 に設定します。
  3. ストレージサービスを再起動します。

この設定は、PST 移行によってアーカイブされる各メールアイテムで見つかる送信者情報と受信者情報のみを PST 移行で使えるようにします。Enterprise Vault は、Active Directory 接続を確立してアドレスを解決しようとはしません。