VMware 仮想マシンから Hyper-V 仮想マシンへ移行する際の手順 (System Recovery Disk による移行)

記事: 100066909
最終公開日: 2024-06-05
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製品: System Recovery

説明

VMware 仮想マシンから Hyper-V 仮想マシンへ System Recovery を使用して移行する場合は以下の手順で実施します。

移行方法は以下の3種類あります。

A. 既存のリカバリポイントファイルを使用した仮想変換

B. ワンタイム仮想変換

C. System Recovery Disk (SRD) を使用したリストアによる移行


ここでは、C. System Recovery Disk (SRD) を使用したリストアによる移行手順を説明します。
 

C. System Recovery Disk (SRD) を使用したリストアによる移行手順

1. VMware 仮想マシンに System Recovery をインストールして、単体バックアップまたはリカバリポイントバックアップを実行し SRD を作成します。(オンラインバックアップ) 

または、SRD を作成して VMware 仮想マシンを SRD から起動後 [コンピュータをバックアップ] から個々のボリュームをバックアップします。(オフラインバックアップまたはコールドバックアップ)

注1) VMware Tools をアンインストールしてもシステムの動作に影響がないことが確認されている場合のみ、事前に VMware Tools をアンインストールしてください。

VMware Tools をアンインストールせずに変換を進めた場合、変換後、VMware Tools のアンインストールができない場合がありますが、VMware Tools がインストールされたままでもシステムの動作に影響ありません。

注2) System Recovery をインストールしてバックアップする手順 (オンラインバックアップ) をお薦めします。

この手順では、オンラインバックアップを利用した移行手順を記載します。

SRD から起動して個々のボリュームをバックアップを実行すると、sv2i ファイルが作成されず、このシステムファイルを利用したシステム全体の簡単なリストア手順が行えません。SRD から起動して個々のボリュームをバックアップ (オフラインバックアップまたはコールドバックアップ) で取得したリカバリポイントファイルからのリストアの場合、 ボリュームのリストア順序や、リストア時のオプション設定をお客様自身で手動で実施することになります。

仮想マシンごとに手順が異なり、リストア手順が複雑になることによる作業漏れで、リストア実施後、OSが正常に起動しない場合があります。

注3) SRDの作成方法は、Veritas System Recovery Disk (SRD) 作成方法 を参照してください。

 

2. 移行元の VMware 仮想マシンが EFI 構成であるか、BIOS 構成であるかを確認しておきます。

図1. EFI 構成の確認方法(VMware 画面上)


図2. BIOS 構成の確認方法(VMware 画面上)

 

3. Hyper-V ホスト上に、1. で作成したリカバリポイントファイル (*.sv2i, *.v2i, *.iv2i ファイル)、および SRD のファイル (*.iso ファイル) をコピーします。

注4) リカバリポイントファイルが共有フォルダ上にある場合は、リカバリポイントファイルのコピーを省略できます。 

注5) SRD から起動して個々のボリュームをバックアップを実行した場合は、*.sv2i ファイルは存在しません。

 

4. Hyper-V マネージャーを開きます。Hyper-V ホスト名を右クリックして、[新規] [仮想マシン]を選択します。

図3.

 

5. 仮想マシンの作成場所を指定し、名前を付けて、[次へ] ボタンを押します。

図4.

 

6. VMware 仮想マシンが BIOS 構成の場合は、[第1世代]、EFI 構成の場合は、[第2世代]を選択し、[次へ] ボタンを押します。

図5.

 

7.  [メモリの割り当て] [ネットワークの構成] は必要なサイズ、必要なネットワークを指定します。

8. [仮想ハードディスクを作成する] を選択して、1台目のハードディスクの名前、場所、サイズを設定し、[次へ] ボタンを押します。

注6) ディスクサイズは元の VMware 仮想マシンと同一か、それ以上のサイズを設定します。

ディスクサイズがもとのサイズより小さい場合、容量不足でリストアが途中で失敗する場合があります。

図6.

 

9. [ブート CD/DVD-ROM からオペレーティングシステムをインストールする] を選択して、予めコピーしておいた SRD のファイル (*.iso ファイル) を指定します。

[次へ] ボタンを押します。

図7.

 

10. [要約] 画面を確認し、[完了] ボタンを押します。

図8.

 

11. 複数のハードディスクを追加する場合は、作成した仮想マシンを右クリックして、[設定] を選択します。

図9.

 

12. 第1世代仮想マシンの場合は、[IDE コントローラー]、第2世代仮想マシンの場合は、[SCSI コントローラー] を選択して、[ハードドライブ] を選択して、[追加] ボタンを押し、仮想ハードドライブの新規作成を行います。追加が完了したら、[OK] ボタンを押します。

図10.

 

13. 作成した仮想マシンを右クリックして、[接続] を選択して仮想マシンのコンソール画面を表示し、起動ボタンを押します。

図11.

 

14. SRD の起動画面が表示したら、[Accept] ボタンを押します。

図12.

 

15. リカバリポイントファイルが共有フォルダ上にある場合は、[ネットワーク] [ネットワークサービスを開始] を選択して、[ネットワーク接続を設定] で、IP アドレス、サブネットマスク、DNS サーバー を指定します。

DHCP の場合は、[ネットワーク接続を設定] での作業は不要です。

図13.

 

16. [ネットワークドライブの割り当て] にて、リカバリポイントファイルの共有フォルダを UNC パスで指定します。

[Connect using a different user name] をクリックして、<domain\username> または、<computer name\username> または、<.\username> のいずれかの形式でユーザー名を入力して、パスワードを入力して、[OK] ボタンを押します。

Successfully mapped network drive が表示されたら、ネットワークドライブの接続成功です。

ここでの操作は、図14, 15, 16, 18 を参照します。

図14.


図15.


図16.

注7) ユーザー名とパスワードを入力して、[OK] ボタンを押した後、図17. のコマンドプロンプトが現れた場合は、ユーザー名の入力形式が <domain\username>、<computer name\username> または <.\username> ではなく、<username> として入力されている可能性があります。

この場合、認証が通りませんので、コマンドプロンプト内で、[キャンセル] を選択して、コマンドプロンプト
を閉じます。再度、ユーザー名の入力形式を以下のいずれかで入力してください。

<domain\username> 
<computer name\username>
<.\username>

認証が成功し、ネットワークドライブが割り当てられたら 図18 が表示されます。

図17.


図18.

 

17. [ホーム] [コンピュータを修復] を選択します。

図19.

 

18. ようこそ画面で、[次へ] ボタンを押します。

図20.

 

19. 次のポップアップメッセージには、[OK] ボタンを押します。

図21.

 

20. [システム] が選択されていることを確認して、[参照] ボタンを押し、リストアしたい *.sv2i ファイルを選択し、[次へ] ボタンを押します。

図22.

図23.

 

21. 第1世代仮想マシンの場合は、レイアウトの種類が MBR、 第2世代仮想マシンの場合は、GPT のディスクが表示されますので、チェックボックスにチェックを入れて、[OK] ボタンを押します。[今すぐ署名を書き込みますか?] に [はい] ボタンを押します。(図24a - BIOS 構成、図24b - EFI構成の場合の画像です。)

図24a. BIOS 構成の場合

図24b. EFI 構成の場合


図25.

 

22. [Restore Anyware を使用して別のハードウェアに修復] のチェックを外します。[次へ] ボタンを押します。

図26.

注8) 上の画面上で、次の 図27 のエラーがポップアップする場合は、ターゲットドライブとリカバリポイントファイルが組み合わせが正しくないことを示しています。

[OK] ボタンを押して、図28 で、ターゲットドライブが、"無効" として表示している項目を選択して、[編集] ボタンを押します。

図29 のように、正しいターゲットドライブを選択して、[OK] ボタンを押します。

図30 のように、すべてのターゲットドライブに、"無効" がないことを確認し、[Restore Anyware を使用して別のハードウェアに修復] のチェックが外れていることを確認して、[次へ] ボタンを押します。

図27.


図28.


図29.


図30.

注9) BIOS 構成の場合は、システム予約済みパーティションに対して、図31のように [ドライブをアクティブに設定] [元のディスク署名を復元][マスターブートレコードの復元] にチェックが入っていることを確認します。

グレーアウトしている項目が存在する場合は、チェックは不要です。

図31.

 

23. [終了] ボタンを押して、その後のポップアップに、[はい] ボタンを押してリストアが完了するのを待ちます。

注10) 図32 内に [Restore Anyware: 許可されています] というメッセージが見つかりますが、手順 22 のチェックボックスへのチェックの有無とは無関係のメッセージになります。Restore Anyware が可能な構成という意味のメッセージです。無視して進めてください。

図32.

図33.

 

24. リストアが完了したら、[閉じる] ボタンを押して、[終了] をクリックし、[はい] ボタンを押します。

図34.

図35.

図36.

 

25. BIOS 構成の場合、Hyper-V 仮想マシンが起動した段階で作業完了になります。

EFI 構成の場合は、Hyper-V 仮想マシンが起動した場合でも、起動しない場合でも、Hyper-V 仮想マシンの [設定] の [ファームウェア] を設定する必要がありますので、手順 26 以降を実施します。

26. Hyper-V 仮想マシンをシャットダウンするか、[停止] ボタンを押して起動を停止します。

図37.

 

27. [ファイル] [設定] を選択します。

図38.

 

28. [ハードドライブ] を選択して、[削除] ボタンを押します。

同様に、[DVD ドライブ] [ネットワークアダプター] を選択して、[削除] ボタンを押します。

[適用] [OK] ボタンを押します。

図39.

 

29. 手順 27 と同様に、[ファイル] [設定] を選択します。 

30. [SCSI コントローラー] または [IDE コントローラー] を選択して、[ハードドライブ] を選択して、[追加] ボタンを押します。

図40.

 

31. [参照] ボタンを押して、この仮想マシン用の仮想ディスクファイル *.vhd または *.vhdx を選択して、[適用] ボタンを押します。

図41.

 

32. [SCSI コントローラー] または [IDE コントローラー] を選択して、[DVD ドライブ] を選択して、[追加] ボタンを押します。[適用] ボタンを押します。

図42.

 

33. [ハードウェアの追加] を選択して、[ネットワークアダプター] を選択し、[追加] ボタンを押します。

図43.

 

34. [ネットワークアダプター] を選択し、[仮想スイッチ] で適切なネットワークアダプターを選択します。[適用] ボタンを押します。

図44.

 

35. [ファームウェア] を選択して、[上へ移動] または [下へ移動] ボタンを押してブート順を設定します。[適用] ボタンを押し、[OK] ボタンを押します。

注11) [種類][不明] がいくつか表示される場合がありますが、ブートに影響はありませんので、無視可能です。

削除は必須でありませんが、削除したい場合は、OS 起動後、bcdedit コマンドにて、不要なGUID を確認し、bcdedit でそのエントリを削除します。

例: bcdedit /enum all
-> ファームウェアのブートマネージャーセクションで、不要なGUIDを確認します。

bcdedit /displayorder {xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx} /remove
-> displayorder の項目から、不要な GUID エントリを削除します。

bcdedit /delete {xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx}
-> bcd ストアから、不要な GUID エントリを削除します。

図45.

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