Microsoft Windows フェールオーバークラスター環境での Veritas System Recovery (VSR) の管理のベストプラクティス

Article: 100036856
Last Published: 2023-09-20
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Product(s): System Recovery

問題

Microsoft Windows フェールオーバークラスターまたはサーバークラスタ環境での Veritas System Recovery (VSR) の管理のベストプラクティス

解決方法

この文書では、Microsoft Windows フェールオーバークラスターまたはサーバークラスタで Veritas System Recovery を使用する場合について説明します。

Windows クラスタ環境内のサーバーのリカバリポイントは、Veritas System Recovery を使って取得できます。障害が起きた場合でも、VSR を使ってサーバーを正常に動作する状態にすばやく復元できます。ただし、確実に処理するには、正しい手順でクラスタ環境のサーバーのリカバリポイントを作成し復元する必要があります。

リカバリポイントの取得

Windows サーバークラスタ環境での Veritas System Recovery によるリカバリポイントイメージの取得のベストプラクティスは、以下の手順になります。

  • Veritas System Recovery を Microsoft Windows サーバークラスタのすべてのノードにインストールします。
  • Veritas Recovery Disk (SRD) は、プリ OS モードで起動した場合に共有ストレージボリュームを識別できないことがあります。このため、クラスタノードのリカバリポイントは共有ストレージボリュームに保存しないでください。これは、最初にクラスタ内のノードを SRD で起動してみることによって確認できます。たいていの場合、オペレーティングシステムのリカバリポイントは、共有ストレージ以外のボリューム (ローカルディスクドライブ、別の Windows サーバー共有、クラスタによって共有されていない NAS デバイスなど) に保存します。


クラスタ内の単一ノードの復元

クラスタ内のノードのリカバリポイントを復元するには、次の手順に従います。

  1. 復元対象のノード上で Veritas Recovery Disk を起動します。
  2. 通常、ドライブ文字の割り当てが Windows の場合と異なるので、どの物理ボリュームに復元するかが判断しにくいことがあります。ボリュームが、復元対象のノードのローカルボリュームであるかどうかよくわからない場合は、いったん任意の外部ストレージを切断してみます。
  3. オペレーティングシステムボリュームのリカバリポイントを復元します。ドライブ文字のマッピングが保存されるように、元のディスク署名をリカバリするオプションが選択されていることを確認します。オプションが利用できる場合は、ドメイントラストトークンを復元するオプションを選択します。
  4. サーバーを起動して Windows OS を開始します。
    共有ストレージへの接続がアクティブであることを確認します。


クラスタ全体の復元

クラスタ全体のリカバリポイントを復元するには、次の手順に従います。

  1. すべてのクラスタノードをオフラインにします。
  2. 上記の手順 (クラスタ内の単一ノードの復元) に従ってVeritas Recovery Disk からクラスタノードの1 つを復元します。
  3. クラスタノードを起動してWindows を開始します。その後、共有ストレージ上の元の場所へクォーラムボリュームをリストアします。(クォーラムボリュームはベーシックディスク上にのみあります。)もしクォーラムボリュームへのリストア操作が失敗した場合は、関連記事 (000020338) を参照してください。
  4. Windows を再起動して共有ストレージボリュームを復元するか、SRD からそれらを復元します。データボリュームは Windows の方が簡単に識別できます。
  5. Windows で共有ストレージ接続を再度確立します。
  6. Veritas Recovery Disk を使用して他の残りのノードを復元します。
  7. クラスタが正常に動作していることを確認します。


サポート対象

サポート対象の操作

Microsoft Windows フェールオーバークラスター環境において、Veritas System Recovery は、以下の操作をサポートしています。
 

  • マルチノードクラスタ内のアクティブノードの OS リカバリポイントの作成と復元。
  • マルチノードクラスタ内のパッシブノードの OS リカバリポイントの作成と復元。
  • クォーラムディスクボリュームのリカバリポイントの作成と復元。SRD での起動時はボリュームの順序とドライブ文字の割り当てが予測できないため、クォーラムディスクボリュームのリカバリポイントのリストア操作はWindows 内で実行する必要があります。


共有ストレージボリュームイメージの作成と復元 (メモ: 復元する前に、Windows の[ディスクの管理]で共有ストレージボリュームが正しく表示されているのを確認する必要があります。) これには、共有ストレージボリュームのリカバリはアクティブノードの Windows 内で実行する必要があります。

サポート対象外の操作

 Microsoft Windows フェールオーバークラスター環境において、Veritas System Recovery は、以下の操作をサポートしていません。
 

  • 共有ストレージボリューム上にあるオペレーティングシステムのイメージの作成と復元。
  • クォーラムボリュームイメージのリカバリ前の元のドライブとは異なるドライブマッピングへの復元。
  • Veritas Recovery Disk (SRD) からのクォーラムボリュームの復元。
  • フェールオーバー後のスケジュール。現時点では、フェールオーバー後のスケジュールは機能しません。


 

 

 

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