リビジョン履歴

• 1.0: 2020 年 12 月 23 日: 初回バージョン
• 1.1: 2021 年 1 月 8 日: CVE ID を追加

概要

ベリタスは、現在実施中のテストプロセスの一環として、Veritas VRP/NetBackup Resiliency Platform によって攻撃者が管理者権限を使って任意のコードを実行できてしまう問題を発見しました。

問題

CVE ID: CVE-2020-36168
重大度: 重大
CVSS v3.1 基本スコア: 9.3 (AV:L/AC:L/PR:N/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H)

VRP/NetBackup Resiliency Platform は、管理対象ホストアドオンの使用時に Windows システム上で OpenSSL を利用します。VRP/NetBackup Resiliency Platform サービスは、起動時に OpenSSL ライブラリをロードします。このライブラリは、存在しない openssl.cnf 構成ファイルをロードしようと試みる可能性があります。Windows システムでは、ユーザーはデフォルトで C:\ 直下にディレクトリを作成できます。VRP/NetBackup Resiliency Platform で権限を持っていなくても、Windows システム上の権限の低いユーザーが C:\usr\local\ssl\openssl.cnf 構成ファイルを作成して悪質な OpenSSL エンジンをロードすることにより、サービスの開始時に SYSTEM として任意のコードを実行できてしまいます。これにより攻撃者はシステム上で管理者アクセス権を持つことになり、すべてのデータやインストール済みアプリケーションに (デフォルトで) アクセスできるようになります。

この脆弱性は、VRP/NetBackup Resiliency Platform に影響します。

影響を受けるバージョン

VRP/NetBackup Resiliency Platform バージョン 3.4 および 3.5 が影響を受けます。それ以前のすでにサポート対象外のバージョンも影響を受ける可能性があります。

修復策

現在メンテナンス契約をお持ちのお客様は、2021 年 1 月にリリースされる VRP/NetBackup Resiliency Platform v3.6 をダウンロードしてインストールするか、v3.4 または v3.5 向けのパッチを適用して脆弱性を修復することができます。

利用可能な更新については、ベリタスダウンロードセンター (https://www.veritas.com/support/ja_JP/downloads) を参照してください。

緩和策

VRP/NetBackup Resiliency Platform v3.6 またはパッチ適用済みのバージョン 3.4 や 3.5 を使用していない場合は、管理者アカウントを使って、すべてのドライブのルートに「\usr\local\ssl」ディレクトリを作成し、他のすべてのユーザーに対して書き込みアクセスを拒否するようディレクトリの ACL を設定します。これにより、攻撃者が悪質な OpenSSL エンジンをインストールするのを防ぐことができます。

お問い合わせ

この脆弱性に関してご質問や問題がありましたら、ベリタステクニカルサポート (https://www.veritas.com/support/ja_JP) にお問い合わせください。