NetBackup™ トラブルシューティングガイド

Last Published:
Product(s): NetBackup & Alta Data Protection (10.1.1)
  1. 概要
    1.  
      NetBackup のログと状態コード情報
    2.  
      問題のトラブルシューティング
    3.  
      テクニカルサポートへの問題レポート
    4.  
      NetBackup-Java アプリケーションの情報収集について
  2. トラブルシューティングの手順
    1.  
      トラブルシューティング手順について
    2. NetBackup の問題のトラブルシューティング
      1.  
        すべてのプロセスが UNIX サーバーで実行されていることの確認
      2.  
        すべてのプロセスが Windows サーバーで実行されていることの確認
    3.  
      インストールの問題のトラブルシューティング
    4.  
      構成の問題のトラブルシューティング
    5.  
      デバイス構成の問題の解決
    6.  
      マスターサーバーおよびクライアントの検証
    7.  
      メディアサーバーおよびクライアントの検証
    8.  
      UNIX クライアントとのネットワーク通信の問題の解決
    9.  
      Windows クライアントとのネットワーク通信の問題の解決
    10. vnetd プロキシ接続のトラブルシューティング
      1.  
        vnetd プロキシ接続の必要条件
      2.  
        vnetd プロキシ接続のトラブルシューティングの開始点
      3.  
        vnetd プロセスとプロキシがアクティブであることの確認
      4.  
        ホスト接続がプロキシされることの確認
      5.  
        vnetd プロキシ接続のテスト
      6.  
        接続と受け入れのプロセスのログファイルの確認
      7.  
        vnetd プロキシログファイルの表示
    11. セキュリティ証明書失効のトラブルシューティング
      1.  
        クラウドプロバイダの無効化された SSL 証明書の問題のトラブルシューティング
      2.  
        クラウドプロバイダの CRL のダウンロードに関する問題のトラブルシューティング
      3.  
        ホストの CRL が証明書失効のトラブルシューティングに与える影響
      4.  
        証明書が失効しているまたは CRL が使用できないため、NetBackup のジョブが失敗する
      5.  
        明らかなネットワークエラーが原因で NetBackup ジョブが失敗する
      6.  
        利用不能なリソースが原因で NetBackup ジョブが失敗する
      7.  
        マスターサーバーのセキュリティ証明書が失効している
      8.  
        NetBackup ホストの証明書の状態の確認
      9.  
        外部 CA が署名した証明書の無効化に関する問題のトラブルシューティング
    12.  
      ネットワークとホスト名のトラブルシューティングについて
    13. NetBackup のホスト名およびサービスエントリの検証
      1.  
        UNIX マスターサーバーおよびクライアントのホスト名とサービスエントリの例
      2.  
        UNIX マスターサーバーおよびメディアサーバーのホスト名とサービスエントリの例
      3.  
        UNIX PC クライアントのホスト名とサービスエントリの例
      4.  
        複数のネットワークに接続する UNIX サーバーのホスト名とサービスエントリの例
    14.  
      bpclntcmd ユーティリティについて
    15.  
      [ホストプロパティ (Host Properties)]ウィンドウを使用した構成設定へのアクセス
    16.  
      空きがなくなったディスクの問題の解決
    17. 凍結されたメディアのトラブルシューティングについての注意事項
      1.  
        凍結されたメディアをトラブルシューティングする場合のログ
      2.  
        メディアが凍結される状況について
    18. NetBackup Web サービスの問題のトラブルシューティング
      1.  
        NetBackup Web サービスのログの表示
      2.  
        外部 CA の構成後の Web サービスの問題のトラブルシューティング
    19.  
      NetBackup Web サーバー証明書の問題のトラブルシューティング
    20. PBX の問題の解決
      1.  
        PBX インストールの確認
      2.  
        PBX が実行中であるかどうかの確認
      3.  
        PBX が正しく設定されているかどうかの確認
      4.  
        PBX のログへのアクセス
      5.  
        PBX のセキュリティのトラブルシューティング
      6.  
        PBX デーモンかサービスが利用可能かどうかの判断
    21. リモートホストの検証に関する問題のトラブルシューティング
      1.  
        ホストの検証に関連するログの表示
      2.  
        NetBackup 8.0 以前のホストとの安全でない通信の有効化
      3.  
        保留中のホスト ID からホスト名へのマッピングの承認
      4.  
        ホストキャッシュの消去
    22. 自動イメージレプリケーションのトラブルシューティング
      1.  
        自動イメージレプリケーションと SLP で使用されるマスターサーバーのルール
      2. 外部証明書の構成で、ターゲットの AIR の信頼できるマスターサーバーの操作に失敗した
        1.  
          信頼の追加または更新
        2.  
          信頼の削除
      3.  
        SLP コンポーネントが管理する自動インポートジョブのトラブルシューティングについて
    23.  
      ネットワークインターフェースカードのパフォーマンスのトラブルシューティング
    24.  
      bp.conf ファイルの SERVER エントリについて
    25.  
      使用できないストレージユニットの問題について
    26.  
      Windows での NetBackup 管理操作のエラーの解決
    27.  
      UNIX コンピュータの NetBackup 管理コンソールに表示されるテキストの文字化けの解決
    28.  
      NetBackup 管理コンソールのエラーメッセージのトラブルシューティング
    29.  
      NetBackup 管理コンソールでのログと一時ファイルの保存に必要な追加のディスク容量
    30.  
      外部 CA の構成後に NetBackup 管理コンソールにログオンできない
    31.  
      ファイルベースの外部証明書の問題のトラブルシューティング
    32.  
      Windows 証明書ストアの問題のトラブルシューティング
    33.  
      バックアップエラーのトラブルシューティング
    34.  
      NAT クライアントまたは NAT サーバーのバックアップエラーの問題のトラブルシューティング
    35.  
      NetBackup Messaging Broker (または nbmqbroker) サービスに関する問題のトラブルシューティング
    36.  
      Windows システムの電子メール通知に関する問題
    37.  
      KMS 構成に関する問題
    38.  
      キーサイズが大きいことによる NetBackup CA の移行を開始するときの問題
    39.  
      特権のないユーザー (サービスユーザー) アカウントに関する問題
    40.  
      auth.conf ファイルのグループ名の形式に関する問題
    41.  
      VxUpdate パッケージ追加処理のトラブルシューティング
    42.  
      FIPS モードの問題
    43.  
      マルウェアスキャンの問題
    44.  
      移動中のデータの暗号化が有効になっている NetBackup ジョブの問題
    45.  
      非構造化データのインスタントアクセスの問題
  3. NetBackup ユーティリティの使用
    1.  
      NetBackup のトラブルシューティングユーティリティについて
    2.  
      NetBackup デバッグログの分析ユーティリティについて
    3.  
      ログアシスタントについて
    4.  
      ネットワークトラブルシューティングユーティリティについて
    5. NetBackup サポートユーティリティ (nbsu) について
      1.  
        NetBackup サポートユーティリティ (nbsu) の出力
      2.  
        NetBackup サポートユーティリティ (nbsu) の進捗状況の表示の例
    6. NetBackup の一貫性チェックユーティリティ (NBCC) について
      1.  
        NetBackup の一貫性チェックユーティリティ (NBCC) の出力
      2.  
        NBCC の進捗状況の表示の例
    7.  
      NetBackup の一貫性チェックの修復 (NBCCR) ユーティリティについて
    8.  
      nbcplogs ユーティリティについて
    9. ロボットテストユーティリティについて
      1.  
        UNIX でのロボットテスト
      2.  
        Windows でのロボットテスト
    10. NetBackup Smart Diagnosis (nbsmartdiag) ユーティリティについて
      1.  
        NetBackup ホストの通信に nbsmartdiag ユーティリティを使用するワークフロー
    11.  
      ジョブ ID ごとのログ収集について
  4. ディザスタリカバリ
    1.  
      ディザスタリカバリについて
    2.  
      ディザスタリカバリの要件について
    3.  
      ディザスタリカバリパッケージ
    4.  
      ディザスタリカバリ設定について
    5.  
      バックアップに関する推奨事項
    6. UNIX および Linux のディスクリカバリ手順について
      1. UNIX および Linux のマスターサーバーのディスクリカバリ
        1.  
          ルートが消失していない場合のマスターサーバーのリカバリ
        2.  
          ルートパーティションが消失した場合のマスターサーバーのリカバリ
      2.  
        UNIX の NetBackup メディアサーバーのディスクリカバリについて
      3.  
        UNIX クライアントワークステーションのシステムディスクのリカバリ
    7. UNIX および Linux のクラスタ化された NetBackup サーバーのリカバリについて
      1.  
        UNIX クラスタまたは Linux クラスタでの障害が発生したノードの置き換え
      2.  
        UNIX クラスタまたは Linux クラスタ全体のリカバリ
    8. Windows のディスクリカバリ手順について
      1. Windows のマスターサーバーのディスクリカバリについて
        1.  
          Windows が完全な状態である場合のマスターサーバーのリカバリ
        2.  
          マスターサーバーおよび Windows のリカバリ
      2.  
        Windows の NetBackup メディアサーバーのディスクリカバリについて
      3.  
        Windows クライアントのディスクリカバリ
    9. Windows のクラスタ化された NetBackup サーバーのリカバリについて
      1.  
        Windows VCS クラスタでの障害が発生したノードの置き換え
      2.  
        Windows VCS クラスタでの共有ディスクのリカバリ
      3.  
        Windows VCS クラスタ全体のリカバリ
    10.  
      ディザスタリカバリインストール後にクラスタマスターサーバーで証明書を生成する
    11.  
      ディザスタリカバリパッケージのリストアについて
    12.  
      DR_PKG_MARKER_FILE 環境変数について
    13.  
      Windows でのディザスタリカバリパッケージのリストア
    14.  
      UNIX でのディザスタリカバリパッケージのリストア
    15. NetBackup カタログのリカバリについて
      1.  
        Windows コンピュータでの NetBackup カタログリカバリについて
      2.  
        ディスクデバイスからの NetBackup カタログリカバリについて
      3.  
        NetBackup のカタログリカバリとシンボリックリンクについて
      4. NetBackup カタログリカバリについて
        1.  
          カタログリカバリ後の NetBackup ジョブ ID 番号の指定
      5.  
        NetBackup ディザスタリカバリ電子メールの例
      6. NetBackup カタログ全体のリカバリについて
        1.  
          カタログリカバリウィザードを使用したカタログ全体のリカバリNetBackup
        2.  
          bprecover -wizard を使用した NetBackup カタログ全体のリカバリ
      7.  
        カタログリカバリ前の NAT メディアサーバーとの接続の確立
      8. NetBackup カタログイメージファイルのリカバリについて
        1.  
          カタログリカバリウィザードを使用した NetBackup カタログイメージファイルのリカバリ
        2.  
          bprecover -wizard を使った NetBackup カタログイメージファイルのリカバリ
      9. NetBackup リレーショナルデータベースのリカバリについて
        1.  
          NetBackup リレーショナルデータベースファイルのバックアップからのリカバリ
        2.  
          NetBackup リレーショナルデータベースのファイルをステージングからリカバリする
        3.  
          ステージングでのリレーショナルデータベースの処理について
      10.  
        NetBackup アクセス制御が構成されている場合の NetBackup カタログのリカバリ
      11.  
        カタログバックアップのプライマリコピー以外からのカタログのリカバリ
      12.  
        ディザスタリカバリファイルを使用しない NetBackup カタログのリカバリ
      13.  
        コマンドラインからの NetBackup のユーザー主導オンラインカタログバックアップのリカバリ
      14.  
        NetBackup オンラインカタログバックアップからのファイルのリストア
      15.  
        NetBackup オンラインカタログリカバリメディアの凍結の解除
      16.  
        カタログバックアップ中に終了状態 5988 が表示されたときに実行する手順
  5.  
    索引

ジョブ ID ごとのログ収集について

ジョブ ID を指定して関連ログを収集し、収集されたログをアップロードする新しいコマンドラインインターフェースと API オプションが NetBackup に含められました。指定したジョブ ID を使用して、ジョブの実行時間枠内のログが、プライマリサーバー、メディアサーバー、到達可能な場合はクライアントから収集されます。レガシーログと試行ファイルログは期間フィルタに基づかないため、これらのログには、ジョブの実行時間枠以外のログが含まれる場合があります。

有効なジョブ ID がアクティビティモニターに存在する必要があります。デフォルトでは、ジョブ ID はジョブが完了してから 1 週間後に削除されます。指定されたジョブ ID のジョブ詳細を bpdbjobs またはアクティビティモニターが取得できない場合、nblogadm ユーティリティはジョブ ID のログを収集できません。

収集されるログには、NetBackup 製品と NetBackup のサポートユーティリティ (nbsu) のログが含まれます。ログ収集では、一度に 1 つのレコード ID がサポートされ、複数のレコード ID からの同時ログ収集はサポートされません。

ログの収集中にプライマリサーバー、メディアサーバー、クライアントのファイルシステムがいっぱいにならないようにするために、Veritasでは KEEP_LOGS_SIZE_GB オプションを使用することをお勧めします。Veritasでは、保持する NetBackup ログのサイズを、ログ収集の前に指定することをお勧めします。詳しくは、『NetBackup 管理者ガイド Vol. 1』を参照してください。

プライマリサーバーのファイルシステムが収集されたログでいっぱいになるのを避けるために、10 GB の事前定義済み空き領域ウォーターマークが使用されます。NetBackup は、利用可能なディスク容量がウォーターマークより少ない場合に、このウォーターマークを使用してログ収集の開始を確認して抑制します。さらに、プライマリサーバーの利用可能な領域がウォーターマークより少なくなった場合、ログの収集中に収集プロセスが停止されます。空き領域のウォーターマークを 5 GB に減らすには、bp.conf ファイルで HIGH_WATERMARK_TRB_LOG_RECORDS = 5 と設定します。

より詳細度レベルが高いログを収集するには、ログ記録を手動で有効にし、『NetBackup ログリファレンスガイド』に記載されているとおりに必要なログレベルを構成します。次に、ジョブを再起動し、ログ収集タスクを開始します。

収集されたログは、プライマリサーバーの次のディレクトリに格納されます。ログのアップロードタスクを開始すると、ディレクトリ内のすべての内容がアップロードされます。目的のファイルのみがディレクトリに存在することを確認します。

  • Linux および UNIX

    /usr/openv/netbackup/logs/nblastaging/record ID-timestamp: YYYYMMDD-HHMMSS

  • Windows

    install_path\Veritas\NetBackup\logs\nblastaging\record ID-timestamp: YYYYMMDD-HHMMSS

サポート対象のジョブの種類:

  • バックアップ

  • スナップショットからのバックアップ

  • スナップショット

サポート対象のワークロードの種類:

  • ファイルシステム

  • NDMP (ログはプライマリサーバーとメディアサーバーからのみ収集されます)

  • Oracle (ログはプライマリサーバーからのみ収集されます)

  • Snapshot Manager (ログはプライマリサーバーとメディアサーバーからのみ収集されます)

  • VMware

サポートされていない構成:

  • MSCS (Microsoft Cluster Server)

  • VMware アクセスホスト

複数のクライアントが関係する分散作業負荷からログを収集できます。アクティビティモニターの各ジョブのログを手動で収集する必要があります。ここでは、特定のクライアントまたはノードが[クライアント (Client)]列に表示されます。その後、すべてのログを統合する必要があります。分散作業負荷の例として、Oracle RAC や MSSQL 可用性グループがあります。

収集されたログは、コマンドラインインターフェースと API オプションを使用してVeritasテクニカルサポートにアップロードできます。詳しくは、https://www.veritas.com/support/ja_JP/article.100038665 を参照してください。

ログをアップロードするために指定されたパスワードは、NetBackup の[クレデンシャルの管理 (Credential management)] ペインにクレデンシャルオブジェクトの形式で格納されます。これは、ログがアップロードされた後に削除されます。アップロード時にクレデンシャルオブジェクトの名前が一時的に表示されることがありますが、パスワード自体は表示されません。

表: nblogadm ユーティリティに導入された新しいコマンドラインインターフェースフラグ

コマンドラインインターフェース

説明

nblogadm --action getactivecollections --json

進行中のレコードの数を取得します。(一度に複数のレコード ID のログは収集されません)

nblogadm --action createrecord --jobid job ID --json

ジョブ ID を取得し、空のログレコードを作成し、作成したレコード ID を返します。

nblogadm --action collectlogsforjob --recid record ID --runnbsu --json

指定したレコード ID のログを収集するタスクを作成します。

nblogadm --action deleterecord --recid record ID --json

指定したレコード ID の収集されたログとレコードを削除します。この処理によって、進行中のタスクも終了します。

nblogadm --action casedetail --recid record ID --json

指定したレコード ID のログ収集とログアップロードタスクの詳細を取得します。

表: 新しい NetBackup API

API

説明

GET /troubleshooting/log-records

進行中のレコードの数を取得します。(一度に複数のレコード ID のログは収集されません)

POST /troubleshooting/log-records

ジョブ ID を取得し、空のログレコードを作成し、作成したレコード ID を返します。

POST /troubleshooting/log-records/record ID/collect

指定したレコード ID のログを収集するタスクを作成します。

POST /troubleshooting/log-records/record ID/upload

指定したレコード ID のログと SFTP サーバーアクセス情報をアップロードするタスクを作成します。

DELETE /troubleshooting/log-records/record ID

指定したレコード ID の収集されたログとレコードを削除します。この処理によって、進行中のタスクも終了します。

GET /troubleshooting/log-records/record ID

指定したレコード ID のログ収集とログアップロードタスクの詳細を取得します。