NetBackup™ 重複排除ガイド

稼動中の環境と IRE 間のデータ伝送を構成するには

1. IRE WORM ストレージサーバーへの SSH セッションを開きます。次のコマンドを実行して、外部ネットワークが開いているかどうかを判断します。

   setting ire-network-control external-network-status

   開いていない場合は、次のコマンドを実行します。

   setting ire-network-control external-network-open

2. ホストの通信に使用する認証局の種類に応じて、次のいずれかを実行します。

   • NetBackup 認証局を使用する場合は、次のコマンドを実行して本番ドメインの証明書を要求します。

     setting certificate get-CA-certificate primary_server=<production primary server>

     setting certificate get-certificate primary_server=<production primary server> token=<token>

   • 外部の認証局を使用する場合は、次のコマンドを実行して本番ドメインに証明書を登録します。

     setting certificate enroll-external-certificates server=<production primary server>

3. 次のコマンドを実行して、MSDP リバース接続を追加します。

   setting ire-network-control add-reverse-connection remote_storage_server=<production MSDP server> [remote_primary_server=<production primary server>] [local_storage_server=<IRE network interface>]

   以下はその説明です。

   • <production MSDP server> は稼動中の環境にある MSDP サーバーの FQDN (完全修飾ドメイン名) です。

   • [remote_primary_server=<production primary server>] は、稼働中の環境にあるプライマリサーバーの FQDN のオプションパラメータです。このパラメータは、IRE ドメインが代替名を使用して実稼働プライマリサーバーにアクセスする場合に必要です。このシナリオは、通常、実稼働プライマリサーバーが複数のネットワークで複数のホスト名で実行されている場合に発生します。

   • [local_storage_server=<IRE network interface>] は、IRE ストレージサーバーでのイメージレプリケーションに使用するネットワークインターフェースのホスト名のオプションパラメータです。このパラメータは、レプリケーションのネットワークインターフェースが IRE ストレージサーバー名と異なる場合に必要です。

4. 必要に応じて、前の手順を繰り返して MSDP の逆接続を追加します。
5. AIR (自動イメージレプリケーション) が本番ドメインでまだ構成されていない場合は、次のコマンドを実行して、SLP (ストレージライフサイクルポリシー) の時間帯として本番ドメインに IRE スケジュールをコピーします。

   setting ire-network-control sync-ire-window production_primary_server=<production primary server> production_primary_server_username=<production username> [slp_window_name=<SLP window name>]

   以下はその説明です。

   • <production primary server> は稼動中の環境にあるプライマリサーバーの FQDN です。

   • <production username> は、稼働中の環境で SLP と SLP 時間帯を一覧表示する権限を持つ NetBackup ユーザーのユーザー名です。Windows ユーザーの場合は、ユーザー名を <domain name>\<username> の形式で入力します。他のユーザーの場合は、ユーザー名のみを入力します。

   • [slp_window_name=<SLP window name>] は、SLP 時間帯の名前を指定する省略可能なパラメータです。このパラメータを指定しない場合、SLP 時間帯の名前は IRE_DEFAULT_WINDOW になります。

6. まだ作成していない場合は、稼動中のプライマリサーバーにソース SLP を作成し、IRE プライマリサーバーにターゲットインポート SLP を作成します。詳しくは、『NetBackup 重複排除ガイド』の「ストレージライフサイクルポリシーの作成」セクションを参照してください。

   メモ:

   SLP を作成するときに、NetBackup からレプリケーション操作を追加することはできません。次の手順に進み、レプリケーション操作を追加します。

7. 次のコマンドを実行して、IRE WORM ストレージサーバーを稼動中の NetBackup ドメインのレプリケーションターゲットとして追加し、SLP にレプリケーション操作を追加します。

   setting ire-network-control add-replication-op production_primary_server=<production primary server> production_primary_server_username=<production username> production_storage_server=<production storage server> ire_primary_server_username=<IRE username> source_slp_name=<production SLP name> target_import_slp_name=<IRE SLP name> target_storage_server=<target storage server> target_storage_server_username=<target storage server username> production_storage_unit=<MSDP storage unit> [slp_window_name=<slp window name>]

   以下はその説明です。

   • <production primary server> は稼動中の環境にあるプライマリサーバーの FQDN です。

   • <production username> は、稼働中の環境で SLP と SLP 時間帯を一覧表示する権限を持つ NetBackup ユーザーのユーザー名です。Windows ユーザーの場合は、ユーザー名を <domain name>\<username> の形式で入力します。他のユーザーの場合は、ユーザー名のみを入力します。

   • <production storage server> は、稼働中の環境にある稼働中のストレージサーバーの FQDN です。

   • <IRE username> は、IRE プライマリサーバーの管理者のユーザー名です。Windows ユーザーの場合は、ユーザー名を <domain name>\<username> の形式で入力します。他のユーザーの場合は、ユーザー名のみを入力します。

   • <source SLP name> は、レプリケーション操作を追加する稼働中のプライマリサーバーの SLP 名です。

   • <target SLP name> は、IRE プライマリサーバーのインポート SLP 名です。

   • <target storage server> は、IRE 環境のターゲット WORM ストレージサーバーの FQDN です。

   • <target storage server username> は、ターゲット WORM ストレージサーバーの管理者のユーザー名です。

   • <MSDP storage unit> はソース SLP のレプリケーションソースである MSDP ストレージユニットの名前です。

   • [slp_window_name=<SLP window name>] は、IRE スケジュールと同期した SLP 時間帯の名前の省略可能なパラメータです。このパラメータは、前の手順の SLP 時間帯名と一致する必要があります (該当する場合)。このパラメータを指定しない場合は、デフォルト名が使用されます。

8. この手順の開始時に外部ネットワークを開いた場合は、次のコマンドを実行して閉じ、エアギャップスケジュールを再開します。

   setting ire-network-control resume-schedule