NetBackup™ for Microsoft Exchange Server 管理者ガイド

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Product(s): NetBackup & Alta Data Protection (11.0)
  1. NetBackup for Exchange の概要
    1.  
      NetBackup for Exchange について
    2.  
      NetBackup for Exchange の機能
    3.  
      NetBackup for Exchange 用語
  2. NetBackup for Exchange のインストール
    1.  
      NetBackup for Exchange のインストールの計画
    2.  
      オペレーティングシステムおよびプラットフォームの互換性の確認
    3.  
      NetBackup for Exchange のための NetBackup サーバー要件
    4.  
      NetBackup for Exchange のための NetBackup クライアント要件
    5.  
      NetBackup for Exchange の Exchange Server ソフトウェア要件
    6. Exchange スナップショットバックアップの Snapshot Client 構成とライセンス要件
      1.  
        Exchange オフホストバックアップの要件
      2.  
        Exchange インスタントリカバリバックアップの要件
    7.  
      vSphere 用の Cohesity VSS プロバイダのインストール
    8.  
      NetBackup for Exchange のライセンス
  3. Exchange クライアントのホストプロパティの構成
    1.  
      Exchange クライアントのホストプロパティの構成
    2.  
      [Exchange]プロパティ
    3.  
      スナップショットバックアップによるすべての Exchange トランザクションログファイルまたはコミットされていない Exchange トランザクションログファイルのみのバックアップについて
    4.  
      Exchange 個別プロキシホストの構成
    5.  
      インスタントリカバリバックアップでの Exchange トランザクションログの切り捨てについて
    6.  
      ストレージユニットに対するバックアップの実行による Exchange トランザクションログの切り捨て
    7.  
      Exchange バックアップでの一貫性チェックオプションについて
    8.  
      クライアントのホストプロパティにおける Exchange クレデンシャルについて
  4. NetBackup for Exchange 操作のアカウントの構成
    1.  
      NetBackup Exchange 操作のアカウントの構成について
    2.  
      NetBackup および Microsoft Web サービスについて
    3.  
      EWS アクセス用の特権付き NetBackup ユーザーアカウントの作成
    4.  
      Exchange 用の最小の NetBackup アカウントの作成
    5.  
      「プロセスレベルトークンの置き換え」の権限を使用した NetBackup Exchange 操作のアカウントの構成について
  5. Exchange ホストの構成
    1.  
      分散アプリケーション、クラスタ、または仮想マシンのリストアマッピングの設定
    2.  
      自動検出されたマッピングの確認
  6. Exchange 個別リカバリの構成
    1. Exchange のバックアップと個別リカバリテクノロジ (GRT) について
      1.  
        メールボックスの検出と個別リカバリテクノロジ (GRT) について
      2.  
        Exchange 個別リストア用クライアントと非 VMware バックアップ
      3.  
        Exchange 個別リストア用クライアントと VMware バックアップ
      4.  
        Exchange の個別操作および NetBackup メディアサーバー
    2.  
      個別リカバリテクノロジ (GRT) を使う Exchange バックアップの構成 (非 VMware バックアップ)
    3. Exchange 個別リカバリテクノロジ用 Network File System (NFS) のインストールおよび構成
      1. Network File System (NFS) 用サービスの構成について
        1.  
          メディアサーバーでの Network File System (NFS) 用サービスの有効化
        2.  
          クライアントでの Network File System (NFS) 用サービスの有効化
      2.  
        Server for NFS の無効化
      3.  
        メディアサーバーでの Client for NFS の無効化
      4.  
        個別リカバリテクノロジ (GRT) を使用するバックアップおよびリストアのための UNIX メディアサーバーおよび Windows クライアントの構成
      5.  
        NBFSD 用の個別のネットワークポートの構成
    4.  
      Exchange 個別リカバリテクノロジ (GRT) でサポートされるディスクストレージユニット
    5.  
      個別リカバリテクノロジ (GRT) を使用する Exchange バックアップの複製に対するカタログ化の無効化
    6.  
      個別リカバリテクノロジ (GRT) を使う Exchange バックアップまたは VMware バックアップのカタログ化
    7.  
      NetBackup Client Service のログオンアカウントの構成
  7. Exchange のバックアップポリシーの構成 (非 VMware)
    1.  
      Exchange 自動、ユーザー主導型、および手動バックアップについて
    2. Exchange Server のバックアップポリシーの構成について
      1.  
        Exchange Server のポリシーに関する推奨事項
      2.  
        ポリシー属性について
      3. NetBackup for Exchange ポリシーへのスケジュールの追加
        1.  
          NetBackup for Exchange バックアップ形式
        2.  
          スケジュールプロパティ
      4.  
        NetBackup for Exchange ポリシーへのクライアントの追加
      5.  
        クライアントリストの物理ノード名の使用
      6. Exchange ポリシーへのバックアップ対象の追加
        1.  
          参照による[バックアップ対象 (Backup Selections)]リストへのエントリの追加
        2.  
          [バックアップ対象 (Backup Selections)]リストへのエントリの手動での追加
        3.  
          複数データストリームを使用する Exchange バックアップの実行
        4.  
          Exchange データベース可用性グループ (DAG) での複数データストリームの使用
        5.  
          Exchange の[バックアップ対象 (Backup Selections)]リストでのワイルドカードの使用
        6.  
          バックアップからの Exchange 項目の除外について
        7.  
          Exchange クライアントの除外リストの構成
      7.  
        Exchange のバックアップとトランザクションログについて
    3. Exchange Server のスナップショットバックアップの構成について
      1.  
        Exchange Server でのスナップショットバックアップについて
      2.  
        Exchange スナップショット操作の制限事項
      3.  
        スナップショット操作を実行する場合の Exchange Server の構成に関する要件と推奨事項
      4.  
        Exchange スナップショットバックアップの一貫性チェック
      5. Exchange Server のスナップショットポリシーの構成
        1.  
          Exchange Server のバックアップのスナップショットオプション
        2.  
          データベース可用性グループ (DAG) バックアップの Exchange データベースバックアップソース
        3.  
          データベース可用性グループ (DAG) の優先サーバーリストの構成
        4.  
          Exchange データベース可用性グループ (DAG) のバックアップ状態と優先サーバーリスト
    4. Exchange Server のインスタントリカバリバックアップの構成について
      1.  
        Exchange インスタントリカバリ方式について
      2.  
        Exchange インスタントリカバリに関するポリシーの推奨事項
      3.  
        Storage Foundations for Windows (SFW) と Exchange インスタントリカバリについて
      4.  
        インスタントリカバリを使用する場合の Exchange Server の構成要件
      5.  
        Microsoft VSS プロバイダによる Exchange インスタントリカバリ
      6. インスタントリカバリが設定された Exchange スナップショットポリシーの構成
        1.  
          Exchange インスタントリカバリのスケジュールの追加
        2.  
          Exchange インスタントリカバリポリシーのスケジュール設定
        3.  
          Exchange インスタントリカバリボリュームのローテーション
        4.  
          インスタントリカバリを設定した Exchange ポリシーへのバックアップ対象の追加
    5.  
      手動バックアップの実行
  8. Exchange Server、メールボックス、パブリックフォルダのバックアップの実行
    1.  
      Exchange Server データのユーザー主導バックアップについて
    2.  
      Exchange Server バックアップ操作のソースクライアントの選択について
    3.  
      ユーザー主導 Exchange バックアップのオプション
    4.  
      Exchange Server のユーザー主導スナップショットバックアップの実行
  9. Exchange Server、メールボックス、パブリックフォルダのリストアの実行
    1.  
      Exchange Server 主導リストアとリダイレクトリストアについて
    2.  
      Exchange リストア操作の宛先クライアントの選択について
    3.  
      Exchange データベースデータのリストアについて
    4.  
      既存の Exchange Server トランザクションログ
    5. Exchange スナップショットバックアップのリストアについて
      1.  
        Exchange スナップショットのリストアオプション
      2.  
        データベース可用性グループ (DAG) のスナップショットリストアの実行
      3.  
        Exchange スタンドアロンサーバーのスナップショットリストアの実行
      4.  
        別のデータベースまたはリカバリデータベース (RDB) へのデータベース可用性グループ (DAG) スナップショットバックアップのリダイレクト
      5.  
        別のデータベースまたはリカバリデータベース (RDB) への Exchange スタンドアロンサーバースナップショットバックアップのリダイレクト
      6.  
        リストア後の Exchange データベースの手動でのマウント
    6. 個々の Exchange メールボックスおよび共有フォルダの項目のリストアについて
      1.  
        Exchange メールボックスフォルダおよびメッセージの件名の特殊文字
      2.  
        個々の Exchange 項目をリストアする際の前提条件と操作上の注意事項
      3.  
        Exchange Server メールボックスオブジェクトまたは共有フォルダオブジェクトのリストアのオプション
      4.  
        Exchange メールボックスまたは共有フォルダのオブジェクトのリストア
      5. Exchange メールボックスまたは共有フォルダのオブジェクトの代替パスへのリダイレクトリストア
        1.  
          Exchange メールボックスまたはパブリックフォルダのオブジェクトの代替パスへのリダイレクトリストアの要件
        2.  
          Exchange メールボックス、メールボックスフォルダまたはパブリックフォルダのリダイレクトリストア
        3.  
          Exchange フォルダ、メッセージ、またはドキュメントの代替パスへのリダイレクトリストア
      6.  
        コマンドラインを使用した Exchange 個別バックアップイメージの参照またはリストア
  10. VMware バックアップを使用した Exchange Server データの保護について
    1. VMware バックアップを使用したアプリケーションデータベースの保護について
      1.  
        VMware アプリケーションバックアップの制限事項
    2. Exchange Server を保護する VMware バックアップの構成について
      1.  
        Exchange を保護する VMware バックアップを使用した個別リカバリテクノロジ (GRT) の構成
      2.  
        Exchange Server を保護する VMware バックアップポリシーの構成
    3. Replication Director を使用した Exchange Server を保護する VMware バックアップの構成について
      1.  
        Replication Director を使用する VMware アプリケーションバックアップの個別リカバリの構成
      2.  
        Replication Director を使用する VMware アプリケーションバックアップの構成
      3.  
        NetApp ディスクアレイ上の共有 CIFS へのアクセスを使用した NetBackup の構成
    4.  
      VMware バックアップからの Exchange データのリストアについて
    5.  
      VMware バックアップでの Exchange データベースのパッシブコピーの保護の有効化
  11. Exchange Server のバックアップとリストアのトラブルシューティング
    1. NetBackup for Exchange デバッグログ
      1.  
        NetBackup for Exchange クライアントのデバッグログの自動的な有効化
      2.  
        NetBackup for Exchange のバックアップ操作のデバッグログ
      3.  
        NetBackup for Exchange のリストア操作のデバッグログ
      4.  
        Cohesity VSS プロバイダのログ
      5.  
        NetBackup for Exchange Windows クライアントのデバッグレベルの設定
    2. オフホスト Exchange サーバーでのイベントビューアログの表示
      1.  
        イベントビューア内からリモート Exchange サーバーへの接続
      2.  
        リモートサーバーへの Exchange システム管理ツールのインストール
    3.  
      NetBackup for Exchange 操作の進捗レポートの表示
    4. Exchange リストア操作のトラブルシューティング
      1.  
        異なる Exchange サービスパックまたは異なる累積更新プログラムのレベルへのリストア
    5.  
      Exchange Server のトランザクションログの切り捨てエラー
    6.  
      Exchange のバックアップとリストアのパスの長さ制限の動的エンフォースメント
    7.  
      Exchange スナップショット操作のトラブルシューティング
    8.  
      個別リカバリテクノロジ (GRT) を使用する Exchange ジョブのトラブルシューティング
    9.  
      メモリ使用率の増加
    10. DAG のバックアップとリストアのトラブルシューティング
      1.  
        データベース可用性グループ (DAG) の現在のホストサーバーの検出
      2.  
        データベース可用性グループ (DAG) のバックアップ状態の表示およびリセット
    11.  
      VMware のバックアップに関するトラブルシューティング

Exchange 個別リストア用クライアントと VMware バックアップ

Exchange 個別リストア用クライアントは個別リカバリテクノロジ (GRT) によりバックアップまたはリストア操作を実行するクライアントです。すべての Exchange クライアントが VMware 参照およびリストア操作によって GRT 操作を行うわけではないため、この違いは重要です。したがって、クライアントによって構成要件は異なります。

個別リストア用クライアントと Exchange を保護する VMware のバックアップ

Exchange を保護する VMware バックアップでは、個別リストア用クライアントは次を含みます。

  • バックアップを参照するクライアント

  • リストアする項目を選択するメールボックスの参照に使用するメールボックスサーバー

  • Exchange 個別リストア用プロキシホスト

    Exchange 個別プロキシホストの構成を参照してください。

Exchange 個別リストア用クライアントの要件

各 Exchange 個別リストア用クライアントは、次の構成を必要とします。

  • すべてのメールボックスサーバーを構成します。

  • 個別の参照またはリストアに使用されるすべてのメールボックスサーバーには、NFS クライアントがインストール済みである必要があります。NetBackup がバックアップイメージの NFS 表示をマウントするのに使う未割り当てのドライブ文字も必要です。

    NFS は VMware バックアップで必要ないことに注意してください。

  • NetBackup Exchange 操作用のアカウント (NetBackup 用の一意のメールボックス)

    このアカウントには「プロセスレベルトークンの置き換え」の権限が必要です。

  • Exchange クライアントホストプロパティでは、Exchange クレデンシャルに NetBackup Exchange 操作に対するアカウントのクレデンシャルを追加します。

    • すべての個別クライアントにクレデンシャルを設定します。バックアップまたは参照操作のみを実行するメールボックスサーバーでは、Exchange クレデンシャルを設定する必要がないことに注意してください。また、「表示専用の Organization Management」ロールグループに「Exchange Server」を追加します。次に、リストアを実行する宛先クライアントのみに Exchange クレデンシャルを設定します。

  • 分散アプリケーションのリストアのマッピング。

    仮想環境の場合、Exchange 設定においてシステムの仮想名および物理名のマップを作成する必要があります。このマッピングは、バックアップイメージをマウントするか、リストア操作を開始する NetBackup クライアントに適用されます。プライマリサーバーの[分散アプリケーションリストアマッピング (Distributed application restore mapping)]ホストプロパティで、これらのマッピングを設定します。

    メディアサーバーまたはプライマリサーバーではないプロキシサーバーを使用する場合は、そのプロキシサーバーもこのリストに追加する必要があります。

    分散アプリケーション、クラスタ、または仮想マシンのリストアマッピングの設定 を参照してください。

  • 環境内のホストの自動検出マッピング。

    NetBackup が環境内で検出した有効な自動検出マッピングそれぞれを承認します。NetBackup Web UI の[セキュリティ (Security)]>[ホストマッピング (Host mappings)]ノードでこの構成を実行します。

    自動検出されたマッピングの確認を参照してください。

  • リストアを実行するクライアントには、バックアップ元のクライアントと同じバージョンの Windows がインストールされている必要があります。

  • Exchange 個別リストア用のプロキシサーバーを使っている場合には、メールボックスサーバーとプロキシホストは次の必要条件を満たす必要があります。

Replication Director の設定

VMware スナップショットとスナップショットレプリケーションの管理に Replication Director を使う場合には、次のことに注意してください。

  • Replication Director では、イメージのスナップショットのコピーから参照、リストアができます。NetBackup が GRT 操作でディスクストレージユニットではなくスナップショットを使う場合には、NFS や新しいドライブ文字を使いません。

  • NetApp ディスクアレイで作成される CIFS の共有にアクセスするログオンアカウントと NetBackup Client Service を設定します。