NetBackup™ 管理者ガイド (高可用性環境)
- このマニュアルについて
- 単一障害点に対する NetBackup の保護
- カタログバックアップとリカバリを使用したサイトディザスタリカバリについて
- 自動イメージとカタログレプリケーションによるサイトの損失保護について
- 完全カタログレプリケーションを使った NetBackup プライマリサーバーの配備
- クラスタでの NetBackup を使用したバックアップおよびリストア
完全カタログリストアの実行
完全カタログリカバリでは、カタログバックアップ全体が DR プライマリサーバーにリカバリされます。DR 環境に存在しないメディアサーバーは不必要なプールを避けるために無効にされます。DR サイトのデバイス構成が本番サイトと異なる可能性があるため、すべてのデバイスレコードが削除されます。NetBackup データベースを更新するためにデバイスの検出が実行されます。リストアを開始する前に次の手順を実行してください。また、DR 計画の手順を文書化してください。
完全カタログリストアを準備する方法
- nbgetconfig コマンドを実行し、出力を保存します。この出力は、カタログリカバリ中に上書きされたホスト固有の情報をリカバリするために、カタログリカバリの後で使用できます。
例:
./nbgetconfig > sample.txt
- カタログ全体をリカバリする bprecover コマンドを実行します。
メモ:
DR プライマリサーバーには本番プライマリサーバーと同じ名前とトポロジーがなければなりません。本番プライマリサーバーがクラスタの場合は、DR プライマリサーバーもクラスタである必要があります。メンバーノードの数とノードの名前は異なる可能性があります。
メモ:
別のメディアサーバーで作成されたカタログバックアップが使われる場合は、同じ名前のメディアサーバーがカタログリカバリに必要になります。
- bprecover コマンドを実行した後、後続のカタログバックアップが成功するように、ディザスタリカバリパッケージのパスフレーズを設定します。
ディザスタリカバリパッケージを参照してください。
- カタログリカバリ時に、クラスタノードのセキュリティ証明書はリカバリされません。仮想名の証明書のみがリカバリされます。
ホストの通信に NetBackup 証明書を使用する場合
ホストで正常に通信するには、災害後にすべてのクラスタノードに NetBackup 証明書 (ホスト名ベースの証明書とホスト ID ベースの証明書) を配備する必要があります。
詳しくは、『NetBackup セキュリティおよび暗号化ガイド』で「ディザスタリカバリインストール後のクラスタ化されたプライマリサーバーでの証明書の生成」の章を参照してください。
ホストの通信に外部証明書を使用する場合
ホストと正常に通信するには、災害後に外部証明書を使用するようにすべてのクラスタノードを構成する必要があります。
詳しくは、『NetBackup セキュリティおよび暗号化ガイド』を参照してください。
- ドメイン内のすべてのホストで許可リストのキャッシュをクリアし、サービスを再起動します。
- バックアップが自動的に開始されないようにすべてのバックアップポリシーを無効にします。次のいずれかの方法を実行します。
NetBackup Web UI。
bpplinfo <policy> -modify -inactive CLI を実行します。
- NetBackup を停止します。
- 手順 1 でバックアップしたホスト設定をリカバリします。次のコマンドを実行します。
./nbsetconfig sample.txt
- 新しいプライマリサーバーで NetBackup Scale-Out Relational Database Manager、NetBackup PBX、EMM サービスを起動します。
Linux プライマリサーバーで、次のコマンドを実行します。
/usr/openv/netbackup/bin/nbdbms_start_stop start
start /opt/VRTSpbx/bin/pbx_exchange
/usr/openv/netbackup/bin/nbemm
Windows プライマリサーバーで、次の Windows サービスを起動します。
NetBackup Scale-Out Relational Database Manager
Veritas Private Branch Exchange
NetBackup Enterprise Media Manager
メモ:
NetBackup コマンドは PBX の停止と起動を行わないため、PBX 処理はすでに動作していることがあります。
NetBackup Scale-Out Relational Database Manager について詳しくは、『NetBackup トラブルシューティングガイド』を参照してください。
- DR 環境の一部ではないメディアサーバーを無効にします。次のコマンドを実行します。
nbemmcmd -updatehost -machinename media_server -machinestateop set_admin_pause -machinetype media -masterserver primary_server
- EMM データベースからすべてのテープデバイスを削除します。次のコマンドを実行します。
nbemmcmd -deletealldevices -allrecords
- 環境内に NAT クライアントがある場合、この手順が必要です。
NetBackup Messaging Broker (または nbmqbroker) サービスを構成した場合、カタログのリストア後に、configureMQ -enableCluster コマンドを使用してクラスタでサービスの監視を有効にする必要があります。
コマンドについて詳しくは、『NetBackup コマンドリファレンスガイド』を参照してください。
- NetBackup を再起動します。
- 新しいテープドライブとライブラリの構成を作成します。
- バーコードマスキング規則が手順 9 で使われた場合は、同じ規則がここに設定されていることを確認します。必要に応じて、それらを追加します。
- すべてのリカバリメディアが非ロボットに設定されていることを確認します。
非ロボットに設定される必要のあるリカバリメディアがまだある場合、次の操作を実行します。
ロボットメディアを選択し、右クリックして[移動 (Move)]を選択します。
[ロボット (robot )]フィールドを[スタンドアロン (Standalone)]に変更します。
[OK]をクリックして、変更を保存します。
- すべてのリカバリメディアが非ロボットに設定されたら、[すべてのテープライブラリのインベントリの実行 (Inventory all the tape libraries)]フィールドでメディアが正しいライブラリで識別されていることを確認します。
これで本番データセンターにバックアップされているクライアントデータのリストア操作とリカバリ操作を開始できます。
NetBackup Web サーバー用に外部 CA が署名した証明書を構成した場合は、アクティブノードで configureWebServerCerts コマンドを実行する必要があります。この処理により、フェールオーバー後に外部証明書が使用されるようになります。
コマンドについて詳しくは、『NetBackup コマンドリファレンスガイド』を参照してください。
すべてのクラスタノードで、次の操作を行います。
ノードの構成ファイルで、外部証明書構成オプション (ECA_CERT_PATH、ECA_CRL_PATH など) を定義します。
ノードで nbcertcmd -enrollCertificate を実行します。
詳しくは、『NetBackup セキュリティおよび暗号化ガイド』を参照してください。