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Dynamic Multi-Pathing 8.0.2 管理者ガイド - Solaris
Last Published:
2023-07-18
Product(s):
InfoScale & Storage Foundation (8.0.2)
Platform: Solaris
- DMP について
- ネイティブデバイス管理のための DMP の設定
- ネーティブデバイス管理のための DMP の設定について
- ネーティブマルチパス設定の表示
- DMP への ZFS プールの移行
- EMC PowerPath から DMP への移行
- Hitachi Data Link Manager(HDLM)から DMP への移行
- Solaris Multiplexed I/O(MPxIO)から DMP への移行
- Oracle Automatic Storage Management (ASM)での Dynamic Multi-Pathing (DMP)デバイスの使用
- ZFS ルートプールの DMP サポートの有効化と無効化
- 既存の ZFS プールへの DMP デバイスの追加または ZFS プールの新規作成
- ネーティブデバイスの DMP サポートの削除
- DMP の管理
- コントローラとストレージプロセッサに対する I/O の有効化と無効化について
- DMP データベース情報の表示について
- ディスクへのパスの表示
- DMP ノードのカスタム名の設定
- ZFS ルートプールに対する DMP デバイスの管理
- vxdmpadm ユーティリティを使った DMP の管理
- DMP ノードに関する情報の取得
- DMP ノードについての統合された情報の表示
- LUN グループのメンバーの表示
- DMP ノード、コントローラ、エンクロージャ、アレイポートによって制御されるパスの表示
- コントローラに関する情報の表示
- エンクロージャに関する情報の表示
- アレイポートに関する情報の表示
- ALUA アレイのためのユーザーフレンドリな CLI 出力
- サードパーティ製のドライバにより制御されるデバイスに関する情報の表示
- 拡張デバイス属性の表示
- VxVM の制御下におけるデバイスの無効化と有効化
- I/O 統計情報の収集と表示
- エンクロージャへのパスに関する属性の設定
- デバイスまたはエンクロージャの冗長レベルの表示
- アクティブパスの最小数の指定
- I/O ポリシーの表示
- I/O ポリシーの指定
- パス、コントローラ、アレイポート、DMP ノードに対する I/O の無効化
- パス、コントローラ、アレイポート、DMP ノードに対する I/O の有効化
- エンクロージャ名の変更
- I/O エラーに対する応答の設定
- I/O 調整機構の設定
- サブパスフェールオーバーグループ(SFG)の設定
- LIPP(Low-Impact Path Probing)の設定
- リカバリオプション値の表示
- DMP パスリストアポリシーの設定
- DMP パスリストアスレッドの停止
- DMP パスリストアスレッドの状態の表示
- アレイポリシーモジュール(Array Policy Modules)の設定
- Metro/Geo アレイの遅延しきい値チューニングパラメータの設定
- ディスクの管理
- ディスク管理について
- 新しく追加されたディスクデバイスの検出と設定
- 部分的なデバイス検出
- ディスクの検出とディスクアレイの動的な追加について
- サードパーティドライバの共存について
- デバイス検出層の管理方法
- iSCSI を含むすべてのデバイスの一覧表示
- iSCSI を含むすべてのホストバスアダプタの一覧表示
- ホストバスアダプタ上で設定されたポートの一覧表示
- ホストバスアダプタまたはポートから設定されたターゲットの一覧表示
- ホストバスアダプタとターゲットから設定されたデバイスの一覧表示
- iSCSI 操作パラメータの取得または設定
- サポートされているすべてのディスクアレイの一覧表示
- ディスクアレイライブラリのサポートの無効化
- 無効にされたディスクアレイライブラリのサポートの有効化
- 無効にされたディスクアレイの一覧表示
- DISKS カテゴリで認識されているディスクの一覧表示
- Array Support Library(ASL)の詳細の表示
- DISKS カテゴリへのサポートされていないディスクアレイの追加
- DISKS カテゴリからのディスクの削除
- 外部デバイス
- VxVM の ZFS との共存
- ディスクデバイスの名前の付け方の変更
- エンクロージャに基づくディスク名と OS に基づくディスク名の関連付けの検出
- デバイスの動的再構成
- イベント監視
- 処理効率の監視とチューニング
- 付録 A. DMP のトラブルシューティング
- 付録 B. 参照先
SAN 環境における負荷分散の適用例
この例では、複数の SAN スイッチを経由した、アクティブ/パッシブデバイスへのプライマリパスが複数ある SAN 環境において、DMP(Dynamic Multi-Pathing)を使って負荷分散を設定する方法について説明します。
vxdisk listコマンドからのこのサンプル出力に示すように、c3t2d15s2デバイスは 8 つの一次パスを備えています:
# vxdisk list c3t2d15s2
Device: c3t2d15s2
.
.
.
numpaths: 8
c2t0d15s2 state=enabled type=primary
c2t1d15s2 state=enabled type=primary
c3t1d15s2 state=enabled type=primary
c3t2d15s2 state=enabled type=primary
c4t2d15s2 state=enabled type=primary
c4t3d15s2 state=enabled type=primary
c5t3d15s2 state=enabled type=primary
c5t4d15s2 state=enabled type=primaryさらに、このデバイスはエンクロージャ ENC0 内にあり、ディスクグループ mydg に属し、単純な連結ボリューム myvol1 を含んでいます。
まず、次のコマンドを入力して、DMP 統計情報の収集を有効にします。
# vxdmpadm iostat start
次に dd コマンドを使って、ボリュームからの入力作業負荷を適用します。
# dd if=/dev/vx/rdsk/mydg/myvol1 of=/dev/null &
デバイスの DMP 統計情報を表示する vxdmpadm iostat コマンドを実行すると、すべての I/O が 1 つのパス c5t4d15s2 に対して行われていることがわかります。
# vxdmpadm iostat show dmpnodename=c3t2d15s2 interval=5 count=2
.
.
.
cpu usage = 11294us per cpu memory = 32768b
OPERATIONS KBYTES AVG TIME(ms)
PATHNAME READS WRITES READS WRITES READS WRITES
c2t0d15s2 0 0 0 0 0.00 0.00
c2t1d15s2 0 0 0 0 0.00 0.00
c3t1d15s2 0 0 0 0 0.00 0.00
c3t2d15s2 0 0 0 0 0.00 0.00
c4t2d15s2 0 0 0 0 0.00 0.00
c4t3d15s2 0 0 0 0 0.00 0.00
c5t3d15s2 0 0 0 0 0.00 0.00
c5t4d15s2 10986 0 5493 0 0.41 0.00次の vxdmpadm コマンドを使って、このデバイスを含むエンクロージャの I/O ポリシーを表示します。
# vxdmpadm getattr enclosure ENC0 iopolicy ENCLR_NAME DEFAULT CURRENT ============================================ ENC0 MinimumQ Single-Active
この出力から、このエンクロージャのポリシーが singleactive に設定されており、その結果、すべての I/O が 1 つのパスで行われていることがわかります。
I/O 負荷を複数のプライマリパスに分散するために、次のようにポリシーを round-robin に設定します。
# vxdmpadm setattr enclosure ENC0 iopolicy=round-robin # vxdmpadm getattr enclosure ENC0 iopolicy ENCLR_NAME DEFAULT CURRENT ============================================ ENC0 MinimumQ Round-Robin
次に DMP 統計情報をリセットします。
# vxdmpadm iostat reset
作業負荷をかけたままの状態にして、I/O ポリシーを複数のプライマリパスへの負荷分散に変更した効果を確認することができます。
# vxdmpadm iostat show dmpnodename=c3t2d15s2 interval=5 count=2
.
.
.
cpu usage = 14403us per cpu memory = 32768b
OPERATIONS KBYTES AVG TIME(ms)
PATHNAME READS WRITES READS WRITES READS WRITES
c2t0d15s2 2041 0 1021 0 0.39 0.00
c2t1d15s2 1894 0 947 0 0.39 0.00
c3t1d15s2 2008 0 1004 0 0.39 0.00
c3t2d15s2 2054 0 1027 0 0.40 0.00
c4t2d15s2 2171 0 1086 0 0.39 0.00
c4t3d15s2 2095 0 1048 0 0.39 0.00
c5t3d15s2 2073 0 1036 0 0.39 0.00
c5t4d15s2 2042 0 1021 0 0.39 0.00次のコマンドを入力すると、エンクロージャを single active I/O ポリシーに戻すことができます。
# vxdmpadm setattr enclosure ENC0 iopolicy=singleactive