Cluster Server 8.0.2 付属エージェントリファレンスガイド - Linux
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AzureIP エージェント
AzureIP エージェントは、Azure 環境の次のネットワークリソースを管理します。
プライベート IP: プライベート IP は、プライベートな数値のアドレスであり、デバイスが互いに通信するようにネットワークに接続します。Azure 仮想ネットワーク (VNet) とオンプレミスネットワーク間の通信に使用されます。オンプレミスネットワークを Azure に拡張するには、VPN ゲートウェイまたは ExpressRoute 回路を使用します。
パブリック IP: パブリック IP は、Azure のパブリック向けサービスを含む、インターネットとの通信に使用される数値アドレスです。
オーバーレイ IP: オーバーレイ IP は、サブネットにまたがるノードのために IP フェールオーバー機能を提供します。これにより、同じ VNet 内の異なるサブネットに属する別のクラスタノードに IP アドレストラフィックをリダイレクトできます。オーバーレイ IP は、VNet CIDR (Classless Inter-Domain Routing) ブロック外で定義する必要があります。
メモ:
VNet-to-VNet トンネリングを使用する場合、領域間でフェールオーバーを実現する目的でオーバーレイ IP を使用することはできません。
AzureIP エージェントは、次の操作を実行します。
NIC の詳細を取得し、IP 設定を作成して、プライベート IP アドレスを関連付けたり、関連付けを解除したりします。
パブリック IP アドレスをプライベート IP アドレスと関連付けたり、関連付けを解除したりします。
サブネットへのフェールオーバーのためのオーバーレイ IP のルートテーブルエントリを管理します。
AzureIP エージェントは、Azure Python API を使用して、IP リソースを Azure VM と関連付けます。
Azure での InfoScale の配備は、次の制限により IPv6 をサポートしません。
IPv4 アドレスで設定されている既存の仮想マシン (VM) は IPv6 アドレスを使用できません。新しい VM を配備し、IPv6 アドレスを設定する必要があります。
パブリック IPv6 アドレスを VM に割り当てることはできません。
IPv6 アドレスが設定された VM を Azure クラウドサービスのメンバーにすることはできません。ただし、それぞれの IPv4 アドレスを介して相互に通信することはできます。
Azure サブスクリプションを認証するための認証方法を設定します。
AzureAuth エージェントをサービスプリンシパルベースの認証に使用するには、AzureAuth エージェントを設定します。
AzureAuth エージェントを参照してください。
Azure のマネージド ID ベースの認証を使用するには、クラスタでユーザー割り当てマネージド ID を設定します。
Azure のマネージド ID の使用を参照してください。
パブリック IP を設定するには、Azure ポータルで静的なパブリック IP リソースを作成します。
オーバーレイ IP を設定するには、ルートテーブルを作成し、オーバーレイ IP をフェールオーバーするサブネットとルートテーブルを関連付けます。
メモ:
サブネットは単一のルートテーブルと関連付けることができます。
Azure サブスクリプションを認証するために Azure のマネージド ID が設定されている場合、AzureIP リソースは AzureAuth リソースに依存しません。
AzureAuth エージェントがサービスプリンシパルベースの認証用に設定されている場合、AzureIP リソースは AzureAuth リソースに依存します。
Online |
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Monitor |
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ONLINE |
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OFFLINE |
|
UNKNOWN |
次のいずれかが当てはまる可能性があります。
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FAULTED |
IP リソースをオンラインに移行できない、または VCS の制御外で突然停止したことを示します。 |
表: 必須属性
属性 |
説明 |
---|---|
PrivateIP |
Azure VM のセカンダリプライベート IP アドレス。 OverlayIP が指定されていない場合、この値は必須です。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー |
NICDevice |
ネットワークデバイスの名前です。 すべてのネットワークアダプタの一覧を表示するには、ip addr と入力します。 例: eth0 ここでは、プライベート IP アドレスを次に利用可能な eth0 のエイリアスに割り当てるために、eth0 を指定しています。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー |
OverlayIP |
オーバーレイ IP は、サブネットにまたがるノードのために IP フェールオーバー機能を提供します。 オーバーレイ IP は、ノードが存在する VNet CIDR ブロックの外にある必要があります。 PrivateIP が指定されていない場合、この値は必須です。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー |
RouteTableResourceIds |
すべてのルートテーブルを記述します。 スペースで区切られた 1 つ以上のルートテーブル ID を追加できます。 この属性は、OverlayIP 属性がリソースに設定されている場合に必要です。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - ベクトル |
AzureAuthResName |
Azure 関連の認証を処理する認証エージェントリソースの名前です。 この属性は、AzureAuth エージェントが Azure サブスクリプションにサービスプリンシパルベースの認証を使用するように設定されている場合にのみ必要です。この属性は、Azure 認証にマネージド ID を使用する場合は必要ありません。 メモ: AzureAuth エージェントとユーザー割り当てマネージド ID の両方がクラスタで設定されている場合、AzureAuth エージェントの設定が優先されます。クラスタは、デフォルトで AzureAuth サービスプリンシパルベースの Azure 認証を使用します。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー |
ManagedIdentityClientID |
Azure ポータルから取得した、ユーザー割り当てマネージド ID の ID です。 この属性は、Azure 認証にマネージド ID ベースの認証を使用する場合にのみ必要です。この属性は、AzureAuth エージェントが Azure 認証にサービスプリンシパルを使用するように設定されている場合は必要ありません。 メモ: AzureAuth エージェントとユーザー割り当てマネージド ID の両方がクラスタで設定されている場合、AzureAuth エージェントの設定が優先されます。クラスタは、デフォルトで AzureAuth サービスプリンシパルベースの Azure 認証を使用します。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー |
表: オプションの属性
属性 |
説明 |
---|---|
PublicIP |
Azure ポータルから作成された静的パブリック IP。 この IP は、パブリック IP アドレスをセカンダリプライベート IP アドレスにマップするために IP 設定で使用されます。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー |
AzureVMName |
エージェントが実行されている Azure の VM の名前。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー |
VMResourceGroup |
Azure VM が存在する Azure リソースグループ。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー |
type AzureIP ( static int FaultOnMonitorTimeouts = 0 static str ArgList[] = { tempVMName, PrivateIP, NICDevice, PublicIP, tempPublicIPResourceId, AzureVMName, VMResourceGroup, OverlayIP, RouteTableResourceIds, "AzureAuthResName:SubscriptionId", "AzureAuthResName:ClientId", "AzureAuthResName:SecretKey", "AzureAuthResName:TenantId", tempVMResourceGroupName, ManagedIdentityClientID, tempSubscriptionId } str PrivateIP str NICDevice str PublicIP temp str tempPublicIPResourceId str AzureVMName str VMResourceGroup str OverlayIP str RouteTableResourceIds[] str AzureAuthResName temp str tempVMName temp str tempVMResourceGroupName str ManagedIdentityClientID temp str tempSubscriptionId )
プライベート IP を使用する設定例:
AzureIP azure-ip-res ( PrivateIP = "10.1.5.42" NICDevice @ CLOUDVM1 = "eth0" NICDevice @ CLOUDVM2 = "eth0" AzureAuthResName = Auth_Res )
パブリック IP を使用する設定例:
AzureIP azure-ip-res ( PrivateIP = "10.1.5.52" NICDevice @ CLOUDVM1 = "eth0" NICDevice @ CLOUDVM2 = "eth0" PublicIP = "52.173.243.126" AzureAuthResName = Auth_Res )
オーバーレイ IP を使用する設定例:
AzureIP overlay-ip-res ( NICDevice @ CLOUDVM1 = "eth0" NICDevice @ CLOUDVM2 = "eth0" OverlayIP = "192.168.3.88" RouteTableResourceIds = { "/subscriptions/6940a326-abc6-40dd-b616-d3f9bbdf1d63/ resourceGroups/azureRG/providers/Microsoft.Network/ routeTables/azureroute1", "/subscriptions/6940a326-abc6-40dd-b616-d3f9bbdf1d63/ resourceGroups/azureRG/providers/Microsoft.Network/ routeTables/azureroute2"} AzureAuthResName = Auth_Res )
プライベート IP を使用する設定例:
AzureIP azure-ip-res ( PrivateIP = "10.1.5.42" NICDevice @ CLOUDVM1 = "eth0" NICDevice @ CLOUDVM2 = "eth0" ManagedIdentityClientID = 1da89bd2-9735-4266-b920-27c23b98f022 )
パブリック IP を使用する設定例:
AzureIP azure-ip-res ( PrivateIP = "10.1.5.52" NICDevice @ CLOUDVM1 = "eth0" NICDevice @ CLOUDVM2 = "eth0" PublicIP = "52.173.243.126" ManagedIdentityClientID = 1da89bd2-9735-4266-b920-27c23b98f022 )
オーバーレイ IP を使用する設定例:
AzureIP overlay-ip-res ( NICDevice @ CLOUDVM1 = "eth0" NICDevice @ CLOUDVM2 = "eth0" OverlayIP = "192.168.3.88" RouteTableResourceIds = {"/subscriptions/6940a326-abc6-40dd-b616- d3f9bbdf1d63/resourceGroups/azureRG/providers/Microsoft.Network/ routeTables/azureroute1", "/subscriptions/6940a326-abc6-40dd-b616-d3f9bbdf1d63/resourceGroups /azureRG/providers/Microsoft.Network/routeTables/azureroute2"} ManagedIdentityClientID = 1da89bd2-9735-4266-b920-27c23b98f022 )
AzureIP エージェントは、DBG_1 と DBG_2 のデバッグログレベルを使用します。