NetBackup™ Bare Metal Restore™ 管理者ガイド
- Bare Metal Restore の概要
- BMR の構成
- クライアントの保護
- リストア環境の設定
- 共有リソースツリー
- 共有リソースツリーについて
- 共有リソースツリーの前提条件
- 共有リソースツリーの作成
- 共有リソースツリーの管理
- ブートメディアの管理
- クライアントのリストア
- BMR リストア処理
- クライアントのリストアを準備する方法
- BMR ディスクリカバリ動作
- ネットワークブートによる BMR クライアントのリストアについて
- メディアブートによる BMR クライアントのリストアについて
- 汎用的な BMR リストア
- ハードウェアの汎用的な検出
- 指定した時点へのリストアについて
- 異なるディスクへのリストアについて
- 異なる システムへのリストア
- NetBackup メディアサーバーのリストアについて
- BMR ブートサーバーのリストアについて
- 外部プロシージャについて
- SAN (ストレージエリアネットワーク) のサポートについて
- 複数のネットワークインターフェースのサポートについて
- リストア時のポートの使用
- Windows ドライバパッケージの管理
- クライアントおよび構成の管理
- BMR ブートサーバーの管理
- トラブルシューティング
- CD/DVD からのブートの問題
- リストアにかかる時間が長い
- Solaris メディアブートネットワークパラメータの問題
- BMR 構成が誤って削除された場合にクライアントを回復する方法
- BMR リストアの後の最初のブートが UNIX プラットフォームで失敗します
- クライアントのネットワークベースのブートの問題
- Windows クライアントのリカバリ中のバックアップエラーの検証
- VM は 32 ビットアーキテクチャ Windows OS で実行されている仮想マシンへの BMR 物理的バックアップ変換後にブートするのに長い時間がかかります。
- 仮想マシンの変換ジョブへの BMR が有効に設定されている物理的バックアップが、Windows プラットフォームで失敗する
- クライアントバックアップからの仮想マシンの作成に関する問題のトラブルシューティング
- システムブート時や BMR の初回ブート時に Solaris 11 以降の多くのサービスが警告メッセージを表示する
- BMR のリストア後の初回ブート時に、Solaris 11 以降の Solaris ゾーンリカバリを再構成するまでに時間がかかる
- テキストインストーラのパッケージがカスタマイズされた AI ISO 内に存在しない場合、Solaris BMR のリストア操作に失敗する
- 複数のデバイスに基づく OS 構成では /boot パーティションが独立したパーティション上になければならない
- ZFS ストレージプールを使ったクライアントのリストア後、初回のブート中に、複数のエラーメッセージが表示されることがある
- BMR が ZFS メタデータをフォーマットまたは消去しないことがある
- 自動イメージレプリケーションおよび BMR を使って保護する場合のクライアントの短縮名の指定
- クライアントリストアの成功後もリストアタスクがディザスタリカバリドメインに完了状態で保持されることがある
- リストア後に HP-UX の自動ブートに失敗することがある
- Solaris クライアントのリストア準備が機能しないことがある
- Netbackup 8.1 をインストールしている Windows (x64) での NetBackup 8.0 を対象とした仮想インスタンスコンバータ (VIC) ホストの使用はサポートされません。
- アップグレード後のブートサーバーのバージョンの不一致による PTR または PTD エラー
- リストア準備および検出準備のエラーメッセージと、BMR 用の安全な通信に関連する bmrprep コマンド
- Solaris x86 11.2 以降のクライアントのメディアリストアでメンテナンスモードのユーザー名とパスワードを求められる場合がある
- クライアントの PTD タスクが正常に完了した後も検出タスクが完了中の状態のままになることがある
- クライアントが正常にリストアされても BMR リストアタスクが完了中の状態のまま変わらないことがある
- 共有リソースツリー (SRT) の作成中にブートサーバーとクライアントでバックアップ操作が開始されると、BMR のリストア後に SRT の作成が失敗してエラーが発生する
- バックアップ時に BMR 情報の受信中に発生するエラー
- BMR のバックアップジョブとリストアジョブの詳細が NetBackup Web UI のアクティビティモニターに表示されない
- クライアントバックアップからの仮想マシンの作成
- Bare Metal Restore アクティビティの監視
- 付録 A. NetBackup BMR 関連の付録
- BMR ブートサーバーに対するネットワークサービスの設定
- BMR における Linux のネイティブマルチパスのサポート
- BMR によるマルチパス環境のサポート
- BMR のマルチパスの表
- BMR による仮想環境のサポート
- BMR における直接 VM 変換のサポート表
- ZFS ストレージプールのサポートについて
- Solaris のゾーンリカバリのサポート
- 自動イメージレプリケーションを使用した他の NetBackup ドメインへの BMR クライアントのリカバリ
- NetBackup 8.1.1 以降のリリースでの BMR 用の、安全な通信の互換性の表
- Windows 環境での iSCSI ディスクの管理
BMR によるマルチパス環境のサポート
BMR はマルチパス環境における整合性をサポートします。つまり、BMR によるバックアップ中にクライアントのマルチパス環境の設定が BMR に通知されるため、BMR はマルチパスのディスクを、そのクライアントから取得した BMR 構成における制限対象としてマークします。その結果、リカバリにおいてユーザーはこれらのディスクの使用を制限されます。マルチパスのディスク上でどのようなファイルシステムが実行されていたとしても、代替の非マルチパスディスクにリカバリすることができます。たとえば、SAN の LUN 上で EMC PowerPath を使用するように設定されたクライアントの場合には、BMR はそれらの SAN LUN を制限対象としてマークします。ユーザーは、マルチパスが有効にされてなければ、ローカルディスクであるかそれ以外の SAN LUN であるかにかかわらず、それらの上部にファイルシステムをリカバリできます。
その理由は、BMR のリカバリの環境には (EMC PP のような) マルチパスソフトウェアの設定や構成が存在しないためです。そのため、BMR のリカバリ環境では、指定されたターゲットハードウェアでマルチマスが有効にされていることを識別できません。現在サポートされているマルチパス環境は次のとおりです:
UNIX/Linux/Windows をサポートするプラットフォームの EMC PowerPath
Linux ネイティブマルチパス
環境について詳しくは、次の項で説明されています。
BMR では前述した条件のもとにあるマルチパス環境だけがサポートされます。BMR によりバックアップされたクライアントでいずれかのマルチパスが有効されていた場合には、クライアントの BMR 構成を取得する間に、BMR はマルチパスを厳密に一意的な物理ディスクに解決し、それを BMR config に表記します。また前述のように、BMR はそれらを制限対象してマークすることにより、リカバリタイムエラーを回避します。
BMR バックアップは一意のディスク名の識別に失敗し、BMR により取得された構成には、マルチパスソフトウェアによって示されたマルチパスディスクの名前が表記されます。また、ディスクを自動的に制限対象としてマークすることもできません。ここで、管理者 GUI を使用して BMR 構成をコピーし (『NetBackup BMR 管理者ガイド』のクライアント構成の管理に関する章を参照)、MP ディスクを特定し、手動でそれらを制限ありとしてマークする必要があります。これらの MP ディスク上のファイルシステムをリカバリする必要がある場合には、それらを別の非 MP ディスクにマッピングします。MP ベースのファイルシステムのリカバリを無視してオペレーティングシステムのみをリストアし、その後で BMR リカバリを実行する場合に、ターゲットホストにマルチパスディスクが接続されている場合には、マルチパスディスク上のファイルシステムが自動的にオンラインになることがあります。詳しくは、表「システムディスク以外のディスクの処理」と「インポート処理」を参照してください。
マルチパス環境ベースのオペレーティングシステムボリュームがセットアップされたクライアントの場合には、BMR はこのシステムをリカバリできません。