NetBackup™ Vault 操作ガイド

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Product(s): NetBackup & Alta Data Protection (11.0)

ライブラリからのテープの取りはずしについて

ライブラリでのメディアの取り出し方法は、ロボットの機能によって決まります。メディアアクセスポート (MAP) が存在するロボットでは、取り出されたメディアはいずれかの MAP に配置されます。MAP のスロットからメディアを取りはずす必要があります。複数の MAP を備えた自動カートリッジシステム (ACS) ロボットの場合、メディアは、メディアボリュームに最も近い MAP (Vault の構成によって異なる) に配置されます。MAP が存在しないロボットでは、ロボットのライブラリスロットからメディアを取りはずす必要があります。

メディアの取り出しのタイミングは、即時取り出しまたは遅延取り出しのどちらを行うように Vault を構成するかによって決まります。

即時取り出しを行うように Vault を構成すると、ロボットは Vault セッション中にメディアを MAP に取り出します。ロボットはそのメディアを取りはずせるように MAP を拡張します。Vault では、取り出し用に MAP の容量を超えるメディアを選択できます。この場合、Vault によって MAP にメディアが再度配置され、容量を超えたメディアが取り出されます。すべての必要なメディアが取り出されるまで、この処理が繰り返されます。

遅延取り出しを行うように Vault を構成すると、メディアの取り出しおよびレポートの生成を手動で行う必要があります。この Vault 処理には、MAP の容量を超えるメディアが含まれる場合があります。このような状況の場合、ロボットによって次のメディアセットが処理される前に、取り出されたすべてのメディアを取りはずす必要があります。メディアの取り出しとレポート生成は、Vault オペレータメニューから手動で実行できます。

ロボットは、メディア ID とスロット ID の順でテープを取り出します。Vault では、セッションごとに、メディア ID 順に新しいスロット ID が割り当てられます。Vault は、スロット ID を使用して[移動対象テープ情報 (ロボット) (Picking List for Robot)]レポートの順序を決定します。このため、レポートの順序は取り出されるテープの順序と一致します。ただし、Vault から返却されたテープのオフサイトスロット ID が再利用されている場合は、順序が一致しないことがあります。

メモ:

メディアが取りはずされずにタイムアウト状態が発生した場合、メディアはロボットのライブラリスロットに返却され (取り込まれ) ます。タイムアウト状態が発生した場合、『NetBackup 管理者ガイド』のロボット内のメディア管理についての章で説明するとおりにロボットのインベントリを実行します。インベントリの完了後、Vault オペレータメニューを使用して、ロボットに返却されたメディアを取り出せます。