クラウド向け NetBackup IT Analytics Data Collector インストールガイド

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Product(s): NetBackup IT Analytics (11.0)
  1. アマゾンウェブサービス (AWS) のインストール前の設定
    1.  
      アマゾンウェブサービス (AWS) のインストール前の設定
    2.  
      Data Collector を追加するための前提条件 (アマゾンウェブサービス)
    3.  
      アマゾンウェブサービス (AWS) 構成の前提条件
    4.  
      請求レポートを受信するための S3 バケットの構成
    5.  
      コスト配分タグの選択
    6. AWS IAM ユーザーの作成
      1.  
        NetBackup IT Analytics AWS 収集用のカスタム AWS ポリシーの例
    7. 統合した請求データを収集するための AWS アカウントのリンク
      1.  
        NetBackup IT Analytics データ収集用の役割の作成
      2.  
        IAM ユーザーへの役割の追加
    8.  
      インストールの概要 (アマゾンウェブサービス - AWS)
    9.  
      アマゾンウェブサービス (AWS) ポリシーの追加
  2. Google Cloud Platform のインストール前の設定
    1.  
      概要
    2.  
      GCP のインストール前の設定
    3.  
      データコレクタを追加するための前提条件 (GCP)
    4.  
      GCP のインストール
    5.  
      ポリシーの追加
    6.  
      収集のテスト
    7.  
      IAM 役割の作成
    8.  
      請求データアクセスの役割
    9.  
      クラウド API
    10.  
      プロジェクトアクセス
  3. OpenStack Ceilometer のインストール前の設定
    1.  
      OpenStack Ceilometer のインストール前の設定
    2.  
      Data Collector を追加するための前提条件 (OpenStack Ceilometer)
    3.  
      インストールの概要 (OpenStack Ceilometer)
    4.  
      OpenStack Ceilometer データコレクタポリシーの追加
  4. OpenStack Swift のインストール前の設定
    1.  
      OpenStack Swift のインストール前の設定
    2.  
      Data Collector を追加するための前提条件 (OpenStack Swift)
    3.  
      インストールの概要 (OpenStack Swift)
    4.  
      OpenStack Swift データコレクタポリシーの追加
  5. Microsoft Azure のインストール前の設定
    1.  
      Microsoft Azure のインストール前の設定
    2.  
      Microsoft Azure データ収集用のクレデンシャルの設定
    3.  
      Windows コンピュータへの Azure PowerShell クライアントのインストール
    4.  
      テナント ID とサブスクリプション ID の検索
    5.  
      データコレクタ用の新しいアプリケーションの登録
    6.  
      プリンシパルの作成およびアプリケーションに対する役割の割り当て
    7.  
      Data Collector を追加するための前提条件 (Microsoft Azure)
    8.  
      インストールの概要 (Microsoft Azure)
    9.  
      Microsoft Azure Data Collector ポリシーの追加
  6. Data Collector ソフトウェアのインストール
    1.  
      はじめに
    2.  
      WMI プロキシサービスのインストール (Windows ホストリソースのみ)
    3.  
      WMI 接続のテスト
    4.  
      Windows での Data Collector ソフトウェアのインストール
    5.  
      Linux での Data Collector ソフトウェアのインストール
    6.  
      コンテナ化された環境での Data Collector のインストール
  7. データ収集の検証
    1.  
      検証方法
    2.  
      Data Collector: ベンダー固有の検証方法
    3. オンデマンドデータ収集の操作
      1.  
        オンデマンド収集中のリアルタイムログの表示
      2.  
        オンデマンド収集中のデバッグレベルログの生成
    4.  
      CLI Checkinstall ユーティリティの使用
    5.  
      データコレクタの構成の一覧表示
  8. Data Collector のアンインストール
    1.  
      Linux でのデータコレクタのアンインストール
    2.  
      Windows でのデータコレクタのアンインストール
  9. 手動での Data Collector の開始
    1.  
      はじめに
  10. 付録 A. ファイアウォールの構成: デフォルトのポート
    1.  
      ファイアウォールの構成: デフォルトのポート

コンテナ化された環境での Data Collector のインストール

この手順では、軽量でスタンドアロンの実行可能ファイルであるコンテナイメージを使用して、Linux ホストに Data Collector をインストールする手順について説明します。この方法により、単一のコンテナイメージを使用して効率的に Data Collector をインストールし、手動または ISO ベースのインストール時に発生する人為的なエラーを減らすことができます。コンテナイメージを使用するこのインストールではユーザー入力が最小限で済むため、このインストールはサイレントインストールとも呼ばれます。

前提条件と依存関係

Data Collector をインストールするシステムのシステム要件とインストールの依存関係を次に示します。

  • Docker または Podman がシステムに事前インストールされている必要があります。

  • ホストシステムで root 役割を担います。

  • コンテナのデータを保持するディレクトリ構造をホストシステムに作成します。Data Collector 用の『NetBackup IT Analytics 認定構成ガイド』で推奨されているように、/data ディレクトリをサポートするファイルシステムに十分な空き領域があることを確認します。ホストシステムの /data ディレクトリは、コンテナ内で /opt/aptare としてマウントされます。

    mkdir -p /data/install/conf
  • conf-file という名前の構成ファイルを作成します。

    構成の conf-file の形式は次のようにする必要があります。

    COLLECTOR_NAME=Name of the Data Collector as defined in the 
    portal. 
    COLLECTOR_PASSWORD=Passcode assigned to the Data Collector 
    during its creation. 
    DR_URL=Data receiver URL 
    example:-<http://aptareagent.domainName> 
    COLLECTOR_KEY_PATH=/data/aptare/conf/<keyname.key>  
    HTTP_PROXY_CONF=N [Y-yes/N-no whether we are using proxy of not] 
    HTTP_PROXY_ADDRESS=Provide HTTP proxy address, if proxy 
    configuration is Yes.
    HTTP_PROXY_PORT=Provide HTTP proxy port, if proxy 
    configuration is Yes.
    HTTPS_PROXY_ADDRESS=Provide HTTPS proxy address, if 
    proxy configuration is Yes.
    HTTPS_PROXY_PORT=Provide HTTPS proxy port, if proxy 
    configuration is Yes. 
    PROXY_USERNAME=Provide Proxy userName  
    PROXY_PASSWORD=Provide Proxy password. 
    PROXY_EXCLUDE=Provide exclude

    例: サンプルの conf-file の内容は次のようになります。

    COLLECTOR_NAME=testdc
    COLLECTOR_PASSWORD=testdc@123
    DR_URL=http://itanalyticsagent.domain
    COLLECTOR_KEY_PATH=/data/aptare/conf/testdc.key
    HTTP_PROXY_CONF=N
    HTTP_PROXY_ADDRESS=
    HTTP_PROXY_PORT=
    HTTPS_PROXY_ADDRESS=
    HTTPS_PROXY_PORT=
    PROXY_USERNAME=
    PROXY_PASSWORD=
    PROXY_EXCLUDE=
  • Data Collector のキーファイルと構成の conf-file を Data Collector ホストの /data/install/conf に保存します。どちらのファイルもホスト上の同じ場所に置く必要があります。ファイルの場所が変更された場合は、新しい場所を使用して Docker run コマンドを更新する必要があります。

  • 環境内の Docker イメージレジストリの URL を取得します。

コンテナイメージを使用した Data Collector のインストール

前提条件が満たされたら、Docker イメージをレジストリにプッシュしてインストールを開始する必要があります。

コンテナを介してインストールするには:

  1. setup_vtas_registry.sh スクリプトに実行権限を追加します。
    #chmod 744 setup_vtas_registry.sh
  2. itanalytics_images.tar にある Docker イメージを環境内のレジストリにプッシュします。
    # setup_vtas_registry.sh -c <container registry URL> 
    -t <itanalytics_images.tar file path>

    以下はその説明です。

    • <container registry URL> は、環境内の Docker イメージレジストリの URL です。

    • <itanalytics_images.tar file path> は、itanalytics_images.tar ファイルへのパスです。

    使用中のプラットフォームに応じて docker images または podman images コマンドを使用し、レジストリ内で使用できる Docker イメージを確認できます。

    Podman を使用するシステムでは、コンテナレジストリの構成ファイル /etc/containers/registries.conf を更新して、<container registry URL> を信頼することが必要になる場合があります。この場合は、/etc/containers/registries.conf の unqualified-search-registries 設定を更新し、Podman サービスを再起動します。

    Docker を使用するシステムでは、/etc/docker/daemon.json ファイルを作成し、次の内容を追加した後、Docker サービスを再起動して変更を有効にします。

    {
        "insecure-registries" : [ "<container registry URL>:<port>" ]
    }
    
  3. コンテナイメージのインストールコマンドを実行します。

    メモ:

    Podman をサポートするシステムを使用している場合は、docker コマンドの代わりに Podman を使用します。

    # docker pull <Container registry URL>/
    itanalytics_datacollector_linux_<version>
    # docker run -d -v /sys/fs/cgroup/:/sys/fs/cgroup:ro 
    -v <path-to-location-of-config-and-key>:/data/aptare/conf 
    -v <path-to -data-location>:/opt/aptare 
    --add-host aptareportal.<DOMAIN>:<portal-IP> 
    --add-host aptareagent.<DOMAIN>:<Portal-IP> 
    --cap-add SYS_ADMIN 
    --name=<container-name> 
    <Container registry URL>/itanalytics_datacollector_linux_<version>

    <> 内のすべての値は、次の例に示すように、別の値に置き換える必要があります。

    例:

    # docker pull localhost:5000/itanalytics_datacollector_linux_11000
    # docker run -d -v /sys/fs/cgroup/:/sys/fs/cgroup:ro 
    -v /data/install/conf:/data/aptare/conf 
    -v /data:/opt/aptare 
    --add-host aptareportal.domain_name:10.1.5.6 
    --add-host aptareagent.domain_name:10.1.5.6 
    --cap-add SYS_ADMIN 
    --name=dc-container1 
    localhost:5000/itanalytics_datacollector_linux_11000 

インストールが正常に完了したら、NetBackup IT Analytics ポータルで、Data Collector の状態が[オンライン (Online)]と表示されているかどうかを確認します。Data Collector は Docker コンテナ内で実行されており、コンテナの状態が実行中であるかぎりオンラインのままです。

コンテナインスタンスへの接続

次のコマンドを実行すると、コンテナインスタンスに接続できるうえ、デバッグを容易に行えます (必要な場合)。

# docker exec -it <image id> bash